1話 ページ2
シウside
なんとなく、終われないんだろうなぁと思った
人理修復を終え、ただ一人歩き続けたかの人を見送り
かと思えば今度は、世界を剪定する側なんてものになって
いくつも世界を見て、王を見て、花を手折るように切り捨てて
それが終わって、ようやっと、と思ったら今度は人理からの否定
まぁ、終われないんだろうとは、ずっと思ってた
あの日、一人無事に残ってしまった補欠のマスター
唯一になってしまったあの日から、私は世界の
一つ終われば、次の舞台
そうやって、続く演目を踊らされ続ける操り人形みたいに
笑って、マスターとして、走り続ける他ないのだと理解した
それが誰かの企みだったことも、なんとなく察してた
でも、だからなんだ
やる他無いんだ
操り人形に、演者に、舞台を降りる資格も、踊りを辞める権利もありはしない
ただ最期まで、観客が満足するまで、糸が切れても踊るしか選択肢はないのだと
選べるのは結局、用意された選択肢で、選んだところで辿り着く先は変わらないのだと
そうやって、愚かに演じるしかない
サーヴァントのみんなに、特にマシュに、笑いかけた笑みや、かけた言葉は、嘘ではない
ちゃんと、私の本心だ
そう、でもやっぱり、マスターは演じたままで
まぁ、あそこに必要なのはマスターであって私ではなかったから、そもそも私なんて出したことなかったけど
でも、本当に楽しかったんだよなぁ
あんなに擦り減らしておいて、まだそんなものを保ててるなんて、気味が悪いにもほどがあるけど
でもまぁ、私は壊れることを分かっていて、だからこそ壊れきることが出来ない人間なんだ
でもやっぱり気味悪いよな
それを指摘してくれたのは、オベロンだけだったっけ
妖精國で出会って、結局最期まで旅をともにしてくれた、終末装置
全部終わって、奈落に誘ってくれたっていうのになぁ
断ってごめんね。優しい君には申し訳ないことしたよ、ホント
なんて言ったら気持ち悪いって言われるんだろうけど、そういうとこだぞと言いたい
でもさぁ、私、君の手を振りはらって突き進んじゃったんだから
そんな私の最期を、君が飾れやしないんだ
どこまでも、マスターとして、終わるのが私で
踊って、用済みになったらポイじゃなく
そのまま、使い回されるとなんとなく理解してたから、断ったんだよなぁ
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ルウ(プロフ) - 新作おめでとうございます！「魔界の異邦人」や「前世は柱、今世はヒーロー？」も応援しています！体調に気を付けながら更新頑張って頂けたら嬉しいです。 なんといっても、零月 さんの作品は神作だらけですからね！私の生き甲斐です！ (9月21日 22時) (
レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
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