技術者の仕事は色々やばい。

カセットテープ11.2 ページ36

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「！？」


目に入ったのはトイフォクシー…


ではなく、
トイフォクシーかもわからなくなった


"バラバラ状態"のトイフォクシーだった。




フォクシーからは大きなノイズが聞こえて来た。



時々

みんな、こんにちは、私達は…



の言葉は聞き取れたものの、



それ以外はザザザという音のみだった。



「酷い…」


「ははは、だろ？」


後ろから、
そう言いながら男性が歩いてやって来た。



さっき話したスタッフとは違い、


胸ポケットにきらりと光るバッチをつけていた。


そして、


その下には大きくオーナーと、英語で書かれていた。



この人がこの店のオーナーみたいだ。



「はじめまして、僕がこの店のオーナーさ」


「はじめまして…」


「君を今日ここに呼んだのは見た通り…」


「バラバラ状態のトイフォクシーを元に戻すのを手伝ってほしいんだ。」



「あー、ちっちゃいよちよち歩きの子供が毎回こうするんだ…」



「まぁ、

次壊されたらもうアトラクションとしてやるしかないな…」


「ア、アトラクション？」


「そう、フォクシーを組み立てよう！って感じの…」



子供が入れない様にすればいいのでは…





というか、握力凄いな。







トイフォクシーの骨組みは言うまでもなく金属。


つまりは


部品が緩んでいたり、

金属ではない軽い物でないとおそらく不可能だろう。



ただ、

トイフォクシーの骨組みは一目で解るほどに錆びていた。




となると、非金属の軽い物ではない。







考えられるのは





大の大人が目を盗んで壊した





という事ぐらいだろうか…



それともただ単に子供の握力がゴリラなだけか…






「さぁ！無駄話をしてもフォクシーは直らないし…」


「元に戻そうか！」


「はい」




次々と浮かぶ疑問を後して、フォクシーを直すことにした。

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