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海に行って、
屋台街でたらふく食べて、
科学博物館に行って、
なんか有名なご飯屋さんで
韓国料理を食べて、
私たちは市営バスで帰った。
バスで隣に座るジョングクさん。
窓の外を眺める横顔を、
私は見つめた。
正直に言って、
ジョングクさんは頭があまりよろしくない。
科学博物館ではめちゃくちゃ退屈そうにして、
たまに体験コーナーで、
子供のように口をぱっくり開けて
砂鉄で遊んでた。
それでも科学博物館をセレクトしてくれたのは
理工学部である私への配慮だったんだろうか。
優しいのか、優しくないのか、
ほんとうにわからない人だ。
『あ、ジミンさんからだ』
JK「え？」
『もしもし？…………あ、はい。
あー、そうですけど、
………はい、今帰ってる途中です。
……あ、大丈夫ですよ。
いつものコンビニで買えばいいですよね？
ビールですか？何本で
JK「貸して」
私のスマホを奪い取って、
電話を切った。
え。
JK「まじで信じらんないよ」
またなんかキレてる。
だからわかんないって。
今、キレられる要素ありました？
JK「今、俺といるじゃん」
『はい、いますけど、』
JK「じゃあなんでジミンヒョンの電話に出るの」
『え？そりゃ出るでしょ、
緊急かもしれないし。
まぁ結局、帰りにビール買ってきてって
電話でしたけど。
ジョングクさんのせいで、
何のビールを何本買えばいいのか
聞き忘れちゃったじゃないですかー』
JK「…………、
買わなくていいよ、
ヒョンの言うことなんて聞かなくていいよ」
プイっ、とまた窓の外を眺める
ジョングクさん。
まじで、複雑すぎる。
意味がわからない。
行動や発言に一貫性がない。
矛盾だらけでもはや理不尽だ。
こんなにわけがわからない人は、
人生で、初めてだ。
JK「今日のデート楽しかったのに、
おまえのせいで、最悪の終わり方だよ」
眉間にシワを寄せて、
ため息をついた。
でも、私は私の何が悪かったのか
わからないから謝る気もない。
『だからデートじゃないですって、』
ってちゃんと訂正したら、
もっと睨まれた
JK「嫌い。この世で一番、嫌い。」
え。
え？
わからない。
ジョングクさんという数式が、
私には一生解けない気がする。
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作者名：やきにくさん
| 作成日時：2021年3月20日 21時
