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TH「改めてハッキリ言ってくれないかな」
お店を出て、
タクシーを止めるために挙げた私の手を、
テヒョナは強く掴んで、
下におろした。
『なにするの、私これから帰るんだけど』
TH「そんなことより早く言って」
『言ってって、何を？』
TH「俺のこと好きじゃないって言って」
『好きじゃないって言ってんじゃん』
TH「あのさぁ、、、、まじでなんなの？
じゃあなんで俺のこと見てんの」
『はぁ？』
TH「ジミナと居ながら、
俺の方ばっかり見るのはなんで」
『………見てないし。ってか、
そーゆーこと言うってことは、
テヒョンが私を見てるからじゃないの？』
って言ったら、
握ってた私の腕を離した。
驚いたような顔するから、
更に苛立つ。
ほんと、なんなの。
『私、テヒョンのこと、
もう、なんとも思ってないよ』
冬はもう、完全に終わった。
私とテヒョンの間にふく風が
そう教えてくれた。
TH「………………………うん、」
『私にとって、テヒョナって別に
特別な男性じゃなかったし』
思う存分傷つけたいって思う私はきっと
どうかしてた。
『あんな小さな街でたまたま出会った、
ただの男の子だったよ』
嘘だった。
テヒョンは特別だった。
私に知らない世界を教えてくれた。
私に居場所を与えてくれた。
じゃあなんで私はこんなに怒ってるの。
きっと、
私のことを置いて、
先に進んでるテヒョンが恨めしいからかな。
テヒョンのことばかり考えた数年間。
テヒョンは色んな女の子と楽しんでたもんね。
きっと、これからも、
そう、するんだろうね。
TH「最後の最後まで、
俺ばっかりが好きだったんだね。」
って、テヒョナが切なく笑った。
俺ばっかり、って？
テヒョナは唐突に手をあげて、
私の前にタクシーが止まった。
TH「気をつけて帰ってね」
って優しく私の背中を押すテヒョン。
優しい言葉だったけど、
それは、
もう俺に会わないで
って言ってるみたいだった。
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作者名：やきにくさん
| 作成日時：2021年2月11日 15時
