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K side


収録が進んでくると、さっき吐き出せなかったものがどんどん競り上がってきて吐き気がする。気持ち悪い。顔に出ないように必死で抑え込んでるのに、今日に限って食べ物が出てくる。匂いだけで吐き気が増した。

がんがん押し込まれるうどんを必死ですするけど、すぐにでも吐き出しそう。自分の番が終わって他の2組のを見てるけど限界が近い。


「オッケーです!次の準備するので少しお待ちください!」


その声が掛かったと同時にスタジオを出てトイレへ走る。乱暴に扉を閉めてすぐに胃の中のものを全部吐き出した。


「おぇっっっ!んっ…けほけほ!」


体力を持っていかれる。冷や汗が止まらない。


「はあっ、はあっ、」


何もしたくない。もう帰りたい。逃げ出したい。そんなことを思うけど行動できるほどの強さもない。ちっぽけで甘えてばかりの自分が嫌になる。

トイレから出てもスタジオに戻る気になれなくて通路でぼーっとしていた。


「北山さん?」


今日のペアの横尾さんがスタジオの扉から顔を出す。


「もう始まるけど、大丈夫?」

「…ん、いま行く。」


目を見る気にはなれなかった。

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imtr(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます!同じように思ってらっしゃる方がおられてなんだか安心しました。少しでもこのお話が気晴らしになっていれば嬉しいです! (2021年2月22日 23時) (レス) id: 768e339076 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 私もその発言にもやもやしていました…この話を読んで少し心が軽くなった気がします!素敵なお話をありがとうございました! (2021年2月20日 15時) (レス) id: 81c528a286 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:imtr | 作成日時:2021年2月18日 20時

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