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O side


「できた?」


カレーをかき混ぜるひろみつを後ろから抱き締めて覗き込む。


「うわ、びっくりした!」


ぴくんと反応して、また鍋をかき回しだしたので肩にアゴをのせて見守る。


「…やりにくいわ!」

「ん?うまそうな匂いしてんねんもん。」

「ただくんが作る方が美味しいよ。俺のはルー入れただけだし。」

「ひろみつが俺と食べるために作ってくれんのがうれしいんやん?愛されてる感じするわー」

「…ソウデスカ。」

「今日は何カレー?」

「…ビーフカレーにした。サラダは冷蔵庫。」

「そっか!ほんならそっち準備するわ!」


一旦ひろみつから離れようと腕を解いて、冷蔵庫へ向かおうとすると後ろからパーカーの裾を引っ張られた。


「ん?どないした?」


首だけ後ろに向けると真っ赤な顔のひろみつ。


「…まだ、おかえり、してないな、って。」

??


さっきやったけどな?寝惚けてて覚えてへんのか?裾をつかんでる手を取ってひろみつの方を向くと、意を決したようにこちらを見上げてくる。


「ちょっとだけ、かがんで。」


なんや?どないしたんや?言われたとおりにひろみつの顔くらいまで少しかがむと、


「おかえり、ただくん。」


ちゅ、と音をたててキスしてくれる。
突然すぎて固まってると、ひろみつは真っ赤な顔をしたまま、いそいそと鍋の方へ戻っていった。


「え!ちょお!なにそれ!」

………

「かわい!もっかいして!ひろみつもっかい!」

「やだよ!お前どんだけ恥ずかしいと思ってんだよ!!」

「なんでこんなんしてくれるん?!やばぁ!」

「…お前がやってって言ったんだろうが。」


…言ったっけ、、、あぁ!言った!この前俺が休みやったときか!冗談やったのにやってくれたんや。何でも言うてみるもんやな!


「はやく準備しろ!こげる!」


照れ隠しのように怒ってくるひろみつが可愛くて、火を止めてからキスを返した。


「ンッ…はぁっ、ただ、くッ!ンンッ…」

「なぁ、ひろみつが食べたなってきてんけど。」


ひろみつの口から溢れたどちらとも分からない唾液を拭いてやりながら呟く。


「…メシ食って風呂入ってから、な。」


きょろきょろとせわしなく目を動かしながらの答えに興奮する。全部おいしくいただこうやないの。


「今日の夜は長そうやね?」


もう一度、妖しく光る唇を奪った。

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imtr(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます!同じように思ってらっしゃる方がおられてなんだか安心しました。少しでもこのお話が気晴らしになっていれば嬉しいです! (2021年2月22日 23時) (レス) id: 768e339076 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 私もその発言にもやもやしていました…この話を読んで少し心が軽くなった気がします!素敵なお話をありがとうございました! (2021年2月20日 15時) (レス) id: 81c528a286 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:imtr | 作成日時:2021年2月18日 20時

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