幽霊少女は愛を謳う

代償 ページ6

「こんにちは。」


私、セツナは祓い屋の少年、光くんとお友達に
なった。

光くんはあれから律義に屋上に足を運び、
私の話し相手になってくれる。


それはとても嬉しいんだけれど…




光「セツナは歌ってる時、何考えてるんだ？」


…凄い痛いところを突くね。

やっぱりあの時見られてしまったんでしょうか。
泣いてるところ。


随分遠回しにきいてるつもりだろうけど、
簡単に言うと、多分『どうして泣いてたの？』
って事なんだろう。


私は空を見上げて答える。




「…大切な人の事だよ。
　 忘れられちゃってますけど。」



光「それってやっぱり…………
　 七不思議の力で…………………？」


「残念ながら、不正解。
　妙に質問ばかりですけど、そんなに私の
　事を知りたいんですか？」


ニヤニヤと笑いながらそう言うと、光くんは顔を赤くして否定する。


光「ベ、別にそういう訳じゃねーし！！」


キミは凄く可愛い反応するよね。
からかうのが楽しくてやめられなくなりそう。

まぁ、もうなってるんですけど。


「死んじゃった時に、私がカミサマに御願いしたんです。ある人に逢わせて下さいって。

　それをカミサマが代償付きで叶えてくれた。

その代償ってゆーのが、ある人の記憶から
　私の記憶を消す事だったって訳です！！」


笑顔の私に対して、光くんの顔は…

凄く悲しそうだった。


光「……ごめん、辛い事…きいて………」


「、あはっ キミは優しいですね。
　ほらほら、そんな顔しない！笑顔ですよ!!」


光「えが…いたいっ！！いだだだだ！！！」


光くんを無理矢理にでも笑顔にしたくて、
思いっ切り抓る。


「wwうわぁwwww」


光「はなひやはれ！！(離しやがれ！！)」


「あれ、ごめんなさい
　ちょっと聞き取れないです。あ！
　もっとやってください？？了解しましたぁ〜」


光「んなほとひっへねー！！
　 (んな事言ってねー！！)」


「あっはははは！！！」

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