【名探偵コナン】理 解 で き ね ぇ わ

107話 ページ8

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ぐっ、と腕を引っ張られ、気付いた時には零の胸の中だった

持っていた荷物はその場に落ちる、
…壊れ物を私が持っていなくて良かった

なんだか抱きしめられるのは既視感だけど私を抱く力はかなり強くて



｢ベルモット｣



かなり低い声で私の後ろにいるであろう女性の名前を呼ぶ


｢何故彼女と一緒にいるかは後でじっくり聞かせて貰いますが、一つだけ言っておきます｣


彼の顔は見えないけれど、飛んでくる殺気からしてとてつもなくヤバイことだけは分かる





｢彼女に手出しは許しませんよ｣





ベルモットがクスクスと笑う


｢Aとは関わりがないんじゃなかった？｣

｢貴方にどうこう言われる筋合いはありませんね｣

｢相当大事なのね？ ……大丈夫よ、3人の秘密にしてあげるから｣

｢何処が大丈夫なんでしょう？ これから一切彼女に近づかないでいただきたい｣



……うーん、これ終わらなさそう



｢あの、貴方が荷物持ちしてくれるならこの後の私の買い物にも付き合って？

それに、彼女は私の誕生日の為にかなりのお金を使って祝ってくれたの
……しかも私は女性としては彼女のファン
危ない組織とか何も関係ない、多少のプライベートな付き合いぐらいは許して欲しい、か、な……｣



ギロリ、冷たい目が私を射抜く

目は口ほどに物を言う、というがまさにこのことなんだろう

ダメだ、絶対に許さない

……そう言われてるみたいだった



｢残念だけど貴方がどんなに必死に守ろうと、私もジンも彼女に近づこうとするわ
それに今の彼女の服装は私好みのものだけど中々素敵でしょう？｣

｢彼女には指一本触れさせない
それに、いつもの彼女の方がいいに決まってますよ
貴方色に染められるなんて僕が許さない｣

｢貴方意外と独占欲が強いのね？｣



ど、どうしよう、どうしよう

……とりあえずは食料を買うのに車を出してもらうという名目で別れなきゃ、うん



｢姉様、今日はほんとに私の誕生日プレゼントに色々買ってくれてありがとう とっても嬉しかった
そして安室さん 私のために、車を出してくれるんですよね？ 私食料品店に行きたいので連れて行ってくれますか？｣


零の腕から抜け出し ベルモットから荷物を受け取る

…うわ、多すぎて前見えない


｢彼女に免じて今は素直に引き下がってやります
……が、二度と彼女と接触するな｣

｢さぁ、それは約束できないわね｣

｢ベルモット、｣

｢安室さん！ 荷物持って｣

｢……あぁ｣

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