【忍たま】紅の葉 (ページ17)

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１６話　男娼ページ17

男娼「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」

A「貴方は？」

男娼「おっと、これは失礼」

妖美に微笑む姿は色っぽく、美しかった

男娼「私の名は花蝶」

おそらくこの人がこの楼で一番

花蝶「君の名は？」

A「源氏名はまだです」

花蝶「そう。なら私が君に源氏名を授けよう。何がいいかな？」

顎に手を当て考える姿に見とれた

花蝶「そうだ。胡蝶はどうだろう？ここの楼は人気の男娼に蝶の名が与えられる。君なら歴代でも有数の蝶になるだろう」

“胡蝶”

それが俺の源氏名

花蝶「この子を私の禿にします」

楼主「花蝶、その子は今日来たばかりで何も知らない」

花蝶「この子はいずれ私を凌ぐほどの器量の持ち主となるでしょう」

楼主「お前がそこまで言うのは珍しいな。いいだろう、この子はお前に任す」

花蝶「ありがとうございます」

遊郭で過ごす冬休みはあっという間に過ぎた

花蝶「残念だな。せっかく仲良くなれたのに」

A「そうですね。休みになれば来ます」

花蝶「そっか。楽しみに待ってるから」

一見年が離れてるけど、俺と同じ１８歳

何かと話が合った

オオスズメバチのゲノムの共有率の話も真剣に聞いてくれた

今まで誰にも理解されなかったのに

花蝶「門をくぐれば胡蝶ではなくなる。

あの門が境目だ。

ここでの出来事は誰にも言ってはいけないよ」

A「はい。お世話になりました」

花蝶「自由な暮らしを楽しんで来なさい」

A「はい」

門をくぐれば、俺は胡蝶じゃない

明道院Aになる

冬休みの間に稼いだ分は、これからの学費と生活費にあてる

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花蝶(かちょう) 男１８歳
一番の人気男娼