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山side
「謝るのはこっちや。ほんまごめん。俺、Aに言われてたのに…怖がらせるようなことして…。」
彼女に向かって頭を下げると、目を開けた彼女は…
「…私の過去のこと…聞いたんですね。」
そう言って天井を見つめた。
「…ごめん。」
「いえ。あんなに取り乱したの見たら何があったんだ？ってなりますよね…。」
「あの…
「バカですよね。」
「え？」
「何年前の話引きずってんだ？って感じですよね。…自分でも思ってます。…こうならないように…Aは全て見せてくれたのに。」
そこまで言うと、彼女の視線は俺を捉えた。
「…除霊は…おぞましいものだからって、基本的にAは依頼人に見せないんです。だけど…私の時は違いました。“お前の人生に、ずっとあの男の影が付いて回らないように…どんなに悲惨な最期でも、ちゃんと見届けるんだ。お前が前を向いて歩けるように。もう、あの男は自分の側にはいないんだと、きちんと目に焼き付けろ。”って。私の目の前で、男は消えました。…なのに…私はいつまでもあの男に怯えてる。」
そこまで言うと、彼女は俺から目を逸らして、布団の中に潜り込んで、身体を震わせた。
「そないなこと…ない。」
俺の言葉に、彼女の動きが止まる。
「A、言うとった。怜さんは心が強いって。普通はあんなん見たら二度と見たないはずなのに、他人の為にこの世界に身を置いてるって。そんな怜さんはすごく強いって。」
じっと話を聞いていた彼女は、涙に濡れた顔を布団から出すと…
「Aが？そんなことを？」
驚いたように言った。
「おん。言うとったよ。だからさ…そんな風に自分のこと責めんでいい。俺かて、いまだにステージ上がる時緊張したりビビったりしてん。怜さんやAに比べたらノミくらいのことにびびってんで？恥ずかしいわ、ほんま。」
言ってるうちに、本当に恥ずかしくなってきて…顔をしかめると…
「人それぞれですから…そこまで落ち込まなくても…。」
怜さんが、小さく笑った。
「そやな！人それぞれやし！」
「立ち直るのはや！」
「それが健ちゃんの取り柄や！見習え！」
「いや、無理。私、繊細なんで。」
「なんなんそれ！俺が図太いみたいな！」
「え？違うんですか？だって、Aにあんな風に行けるのは山下さんくらいですよ！」
「あれは、煽るあいつが悪いんや。」
「勝手ですねー」
「それも取り柄や！」
「全部取り柄！？」
「健ちゃんはパーフェクトだからな！」
胸を張った俺に、彼女は呆れたように笑った。
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◎まる◎(プロフ) - nonxileさん» このシーン、書いてて楽しかったですー（≧∇≦）！今夜も更新したいと思ってます！ありがとうございます！ (2019年11月6日 8時) (
レス) id: 4e9470d447 (このIDを非表示/違反報告)
nonxile(プロフ) - 直人さんマネ最高です（≧∇≦）更新楽しみにしてます！ (2019年11月6日 6時) (レス) id: 72fce42f41 (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - さこさん» さこさん(≧∀≦)！ありがとうございます！ここ数日はドSモードで書いておりました！泣いてもらえたと聞いて、私の方が感動しております！今日も順調に下書きができたので、明日も更新しますね！ (2019年11月5日 23時) (レス) id: 4e9470d447 (このIDを非表示/違反報告)
さこ(プロフ) - ◎まる◎さん、こんばんは！主人公にこんなとてつもない過去があっただなんて、しかもお別れとか、、、。涙を流して読みました。これからどうなるのが、ものすごく気になります。次の更新も楽しみにしてますね！ (2019年11月5日 22時) (レス) id: d95e73f21b (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - ガンちゅうさん» うわぁ(≧∀≦)！ガンちゅうさん、お久しぶりですー(^-^)！コメント嬉しいです！実は、下書きの方がゴール見えて来まして、そっちに夢中になってました。今夜、更新します！早く怒涛の更新したいですー。 (2019年11月5日 12時) (レス) id: 4e9470d447 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：◎まる◎
| 作成日時：2019年10月26日 11時
