15 ページ15
突然声をかけらて、咄嗟的に返事ができない私に、岩田さんは“ん?”って首を傾げた。
どうしてこんな隅っこのテーブルで1人で座っているかは、私も聞きたいくらいです、あなたのお仲間に。
そう言いたい気持ちを我慢して…
「…あの……今市さんに、ここで待つように言われまして。」
「隆二さん?なんで?」
「…あの……時間をとって話があるそうです。」
私のその返答に、岩田さんは少し驚いた様子を見せた後…“…先越されたかぁ…”そう小さく言ったのを聞き逃さなかった。
…もしかして…
「…あの……あの、もしかして、メンバー皆さん私にお話があるのでしょうか?」
そうだよ、今市さんが言いたいことあるなら、いつも一緒のメンバーさん達は意見一致して言いたいことがあるに違いない。
「…え?……あー……そうだね。そうなんじゃないかな?」
「…そうですか。…すみません。」
とりあえず謝った私に岩田さんはものすごく不思議顔をした。
いや、岩田さん、その顔はダメです。
ファンが驚きます。
「え?何?なんで謝ってるんですか?」
「え?だって、皆さん、私の仕事に関してお話があるんですよね?至らない点が多かったんだろうと今反省しております。」
「…え?……市野辺さんって……天然ですか?」
キョトンとしてそう言った岩田さんに若干イラっとする。
すみませんね、頭悪くて。
「…私を天然と言ったのは直……片岡さんが初めてです。どうやら私はLDHに入る方と言語が通じないようです。
…お話は、こういう場ではなく、職場でお伺いしますので失礼します。」
ムッとした気持ちを隠さずに、席を立とうとした私を見て、岩田さんが焦ったように両手で落ち着いて、と言うジェスチャーをした。
「違います、違います!だから、話があるんじゃなくって、皆、話がしたいんですよ、市野辺さんと。……えーと……そうです、簡単に言うと、仲良くなりたいんです。」
「……はい?」
今度は私が不思議顔をした時…
…
「うーわ、岩ちゃんに嗅ぎつけられたか。」
お皿に山盛りの料理を積んだ今市さんが戻ってきた。
1073人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瑞穂(プロフ) - 久しぶりに、来てみたら、大好きなまるさんの作品に鍵がかかっていて、読めず残念です。どの作品も、大好きです。君想うは、鍵がかかっていなかったので、久しぶり読ませて頂きました!やはり素晴らしいです。また、読みに来ます! (2020年8月6日 1時) (レス) id: 800035175b (このIDを非表示/違反報告)
薫(プロフ) - ◎まる◎さん» 私は長編で描写を細かく書いたり話に深みを出せる作者様が羨ましいです♪嬉しいってお言葉ありがとうございます!お互い頑張りましょう(*´ω`*) (2019年5月20日 15時) (レス) id: 8892e5e17b (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - 薫さん» 私は短編できちんと話を完結できる書き手さんが羨ましいですー(≧∀≦)!作品拝見してドキドキしてますー(//∇//)今は長編執筆中なんですね!頑張って下さいね(^-^) (2019年5月19日 21時) (レス) id: da4fc601b2 (このIDを非表示/違反報告)
薫(プロフ) - ◎まる◎さん» 返信ありがとうございます!本当に面白いです。長いお話をかけるのも凄いなと思います!表現力ありありですよ!作者様の優しい気持ちになれる表現好きです。読んでくださるんですが!?拙すぎて恥ずかしいです(笑)更新頑張ってください! (2019年5月19日 20時) (レス) id: 8892e5e17b (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - _noさん» おはようございます(≧∀≦)一気読み…すごい!長い話だから大変でしたよね(>_<)書くたびに話が長くなっていく…。今後も頑張るのでよろしくお願いします! (2019年5月19日 4時) (レス) id: da4fc601b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:◎まる◎ | 作成日時:2019年3月9日 13時