めぐあやプロジェクト！！Part 2

ゝ ページ44

ゝ



渡辺「はぁ〜…。まじごめん。今から言うの全部独り言だから何も突っ込まないで。」

綾瀬「は、はい…？」

翔太くんさっきから悲しそうな顔してどうしたんだろう…？

渡辺「…俺はあやちゃんが東京に来た時にあやちゃんと出会って、グループも違うのにあやちゃんは俺に会うたびに『渡辺先輩！』って声かけてくれて…。あの時の俺ちょっと荒れてたし、叱ることも多いから怖い先輩って思われても仕方なかったと思うんだけど、声かけてくれたのが嬉しくて、どんどんあやちゃんが視界に入るようになって…。最初は可愛い後輩だって思ってたけど、Jrの時から努力してる姿何百回も見てきたし、女の子1人なのに先輩後輩誰彼構わず接しているし…、まあ考え方は男っぽいところもあるけど、そういうところ含めて、今は女の子として俺、あやちゃんのこと好き。」

最近のふにゃふにゃした感じじゃなく、真剣に私の方をまっすぐ見て翔太くんはそう言った。


少女漫画が好きな私はわかる……“女の子として好き”っていうことは、“恋愛感情の好き”ってことだよね…？？？？


渡辺「…俺、あやちゃんのこと俺なりに見てきたからこそ、あやちゃんがどんな覚悟でジャニーズしてるかもわかるし、俺に対して恋愛感情持ってないこともわかるし、こんなこと言ってあやちゃん困らせることも十分わかってる…。でもごめん、気持ち抑えきれなかったわ(笑)」


私は『これからジャニーズとして生きていく』と決めた時から、1番幸せにしないといけないのはファンのみんなだと思っている。それは今でも変わらない。

でもそれは…翔太くんの気持ちに応えられないこと。

私だって人間だから、自分のこと可愛がってくださって、かっこよくて優しい翔太くんに告白されたらそりゃ嬉しいし、応えたい気持ちもある。『一緒に青春してみたい』とも思うし…。

でも私はアイドルだから。ジャニーズだから。私は自分の信念をそう簡単に曲げたくない。
翔太くんには申し訳ない気持ちが大きいけど、だからって私が謝るのも、申し訳なさで泣くのも、返事をしないのも違う気がする。

私が今すべきことは…。

綾瀬「…翔太くん、私のこと好きになってくださってありがとうございます。翔太くんに好かれるなんて、私幸せ者ですね！(笑)」


笑顔で感謝を伝えること。翔太くんの独り言、聞いてて私嬉しかったから。


渡辺「ふはっ(笑)、ありがとうあやちゃん。」

翔太くんはどこか吹っ切れたような表情でそう言った。

ゝ→←ゝ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す