【追憶� �side ???）】 ページ32
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あれ……私、何で、ここにいるんだろう。
辺りを見渡すと、どこか見覚えのある、立派な大樹。
だけど、見慣れたものとは違う。
近くにある大きな建物も……私の家じゃない。
私の家って、あれとは比べられない程小さくて
フワリ、とスカートが揺れる。
肩まで付く髪が、風に靡いている。
大樹に近付く。
力強くて、立派だ。
登った先に見える景色は、きっと美しいに違いない。
「何見つめてんの？そんな物珍しいのじゃあないだろう？」
「え？」
いつの間にか、樹の下には……誰か―――恐らく男性、それも見た感じとても背の高い―――が、樹にもたれる様に、座っている。
「登って見る？」
「あ、いえ……流石にこの格好じゃ恥ずかしいですし、この前もジオルド様に見られて……」
あれ？私、何言ってるの？
「へぇ…そう。ふぅん、ジオルド様…ね。ま、アンタぐらい面白いの、あんまりお目に掛かれないしな」
「………」
「それより、お前、キース・クラエスと最近仲良さげだな」
「えっ……いや、そんな、私とキース様が」
「もっと仲良くなる秘訣、教えてあげようか」
「えっと……貴方は、その…知ってるんですか？」
「……トマト」
「はい？」
「トマトゼリーとか良いんじゃないの」
「は、はい…!?」
「…あの子の幸せそうな顔、アンタの前でしかしないんだもんなぁ。羨ましい事この上ない」
「え？」
……
…………
ビックリした。
あの人は、何を言い出すのだろうか。
それにしても、キース様とトマトが一体…
…あ、あれ？何で、私、キースの事を様付けなんてして…
「どうかしたの？」
後ろからポン、と頭を叩かれる。
そこに現れたのは……
え？
何だろう、キースなんだけど…
私が、見慣れているキース？
それとも、私の知らないキース？
そもそも、今、私は……
「あの人と、話してたの？」
「え、あ、はい」
「僕の事で、何か言ってた？」
「えっと…トマトが、どうとか……」
「ト……!?」
「え!?」
「はぁ……全く、あの人らしいや。変な事ばっかり言うでしょ？」
「そ、そんな……」
「―――でもね、あの人は誰かさんと違って、変人で、可笑しくて……それに、凄く優しいよ」
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桐谷 - ohanaさん» 返信が遅くなり申し訳ございません！ありがとうございます！マイペース更新ですが、第3章も頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いします！ (2021年6月4日 23時) (
レス) id: f26afb3430 (このIDを非表示/違反報告)
ohana(プロフ) - 日々更新するのが楽しみなぐらい好きな作品です！今後も、応援してます、頑張ってください！ (2021年6月2日 22時) (レス) id: 43410ab91f (このIDを非表示/違反報告)
桐谷 - 結城さん» コメントありがとうございます！結構な低更新ですが、今後とも頑張っていきます！ (2021年5月24日 20時) (レス) id: f26afb3430 (このIDを非表示/違反報告)
結城 - 物凄く面白いです！！何回も読み直しました！！！続き楽しみに待ってます！！！！ (2021年5月24日 0時) (レス) id: ca8b7f5d28 (このIDを非表示/違反報告)
桐谷 - 七夏さん» コメントありがとうございます！本日久々に更新致しました。今後ともよろしくお願いします！ (2021年3月7日 23時) (レス) id: 98fa4274c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桐谷 | 作成日時：2020年12月19日 23時
