狂乱を舞う 【文スト】【男主】

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その後福沢さんの作ったお粥を食べて少し落ち着いた時だった

「ただいまぁ！！

いやぁ…今日の事件もつまんなかったよ！

あ！でも帰りがけに寄った和菓子屋のわらびもちが絶品で…あれ,社長…この子誰？」

そう言って入ってきたのはいかにも探偵です！って感じの猫目の男の人

「乱歩,こいつは三島由紀夫

明日から社に勤める男だ」

「へぇ…女の子みたいだね」

そう言われ少し傷つく

一応コンプレックスなのだが…

すると何を思ったのか眼鏡をかけて僕をじっと見つめてきた

…なんだ？

「…君さ,人殺したでしょ

しかも今日僕が行った殺人現場の犯人」

何も言ってないのに見透かされて自然と身体が震え,涙がまた溢れる

「おい,大丈夫か？

乱歩…由紀夫は今疲れている

泣かせるのはよせ」

そう言って福沢さんは無意識に抱きついていた俺の頭を撫でる

「えぇ…だって事実じゃん？

社長こそ何で殺人犯を社に雇うの？

意味わかんない」

「それは太宰や鏡花も同じこと

いい加減からかうのはやめろ」

「あはは,バレちゃった？」

その乱歩さん(？)の言葉にきょとんとする

「…すまんな

コイツは江戸川乱歩

わけあって私と共に暮らしている」

「ふふっ…一緒に暮らすわけだから僕の弟だね！

よろしく！！」

「は…はぁ…」

…ついていけない

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