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結果に時間がかかる検査だったため、2日ほど気が気でない日を過ごした。それでも北山は取り乱すことなく、見守られていた
こんな状態で仕事ができるはずもなく、北山の仕事は直近のものは全てキャンセル。埋め合わせのできるものは他のメンバーにかえ、俺の仕事も極力減らしてもらった
検査の結果は、残酷なものだった
「一時的なものではない可能性が高い。今後、多少の明かりは見えても今まで通りぼやっとでも物をみることはないだろう」
失明を申告されたも同様だった
北山は医者の話を聞いているのか聞いていないのか、全く動じなかった。
彼なりに受け止めているのだろうか
「藤ヶ谷、今日は1人にしてほしい」
「そんなことできるわけないだろう。まともに移動できないし、風呂だってご飯食うことだって1人じゃ」
「わかってる!わかってるけど、ちょっとでいいから…1人にしてくれないか」
じっと地面を見つめる目は、必死に訴えていた
確かにずっと常に誰かがつきっきりで、彼が1人になる時はなかった
「条件がある。家には必ず俺が送り届ける。ソファに座らせてまで俺はついているから。それから、夜19時までだからな、さすがに飲まず食わずにさせるわけにはいかない」
日が傾き始めていたため、数時間しかタイムリミットがないが、それでも北山はうなづいた
約束通りソファに座らせ、北山の家をでた
北山なら大丈夫と、どこかで思っていたのかもしれない
この状況で1人にさせてはいけないと分かっていたはずなのに
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ばなを(プロフ) - ありがとうございます!不束者ですがよろしくお願いします(^^) (2018年9月19日 2時) (レス) id: a966f57933 (このIDを非表示/違反報告)
みむちゅん(プロフ) - ばなをさんはじめまして。 昨年ばなをさんの作品を見させていただいていたのですが、一時的に公開してくださりまた見ることができました!! ありがとうございます。陰ながらばなをさんを応援しておりましたので、とても嬉しかったです。これからも頑張ってください! (2018年9月17日 10時) (レス) id: e8c437355d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ばなを | 作成日時:2017年5月24日 21時