にばんめの恋【JK】- 私の初恋強奪事件 -

今日:18 hit、昨日:23 hit、合計:121,210 hit

◆ ページ37

『わかりたくないけど、わかりました』

ホソクさんのことは見れなくて、ぽつって返事したら、大きくて温かい手が私の頭をぐしゃぐしゃに撫でられた。

ちょっと手の力強すぎて、首が前のめりに倒れそうな勢いで、その手の勢いでホソクさんが嬉しそうなの伝わるけど、痛いよ。

『まるっきり犬撫でる手付き』

HS「なんか、後頭部が良い感じに丸くてさわり心地良い」

『感想聞いてないです…』

ほんとに無遠慮に犬にするみたいなそれが、くすぐったくて私は少し、久しぶりに笑えた気がした。

HS「ありがとうな。ごめんね。ほんとありがとう」

『…ホソクさんがそんなに言う必要あります？代弁にしても多すぎますし、私本人以外からは受け入れませんから。あとものすごく甘やかしてません？』

誰を、とは言わなかったけど、ホソクさんは急に顰めっ面をして

HS「やっぱり？そう思う？」

HS「まじでごめんね。ごめんねばっかり言ってごめんね？

なんだかんだ、かわいいもんでさ」

そう言って今度は、お兄ちゃんの顔で悔しそうに微笑んだ。

常々思うことだけど。

私のお兄ちゃんよりも、こっちのお兄ちゃんたちほんと、ダダ甘いなって思ったね。

あと、ホソクさんが全然スタイリストさんに気兼ねせずに話してるの、ヒヤヒヤしてたんだけど。

HS「あ、この人俺の彼女なの」

ってあっさり教えて頂いて、目が飛び出るかと思うくらいびっくりしました。

HS「俺たち恋愛禁止じゃないから。でも、内緒だよ？メンバーでもナム以外は教えてないんだよね。実は」

どうも、ってニコニコしてる彼女はすごく華奢で背の高い、可憐な美女だったけど。

ホソクさんの秘密の彼女にピアス開けてもらっちゃった、ってのは私をものすごく良い気分にさせてくれた。

秘密の共有って、嬉しいよね。

ホソクさんは意図して、教えてくれたんだとわかるから、あの人ほんといい人だなあって。

私実際のとこ、歌もキャラも普段の全部含めて100％SUGAペンなんだけど、ホビペンも急上昇だなって思う…

揺れるペン心…皆さんが悪いんです…私の尻が軽いんじゃない…

とにかく。

以来、私の耳のピアスはなんだかすごく誇らしくて、見るたび私を笑顔にしてくれてる。