検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:77,304 hit

20.F ページ20

.


“ンッ………ァッ………ンンッ…………”





いつの間に寝てしまっていたのか

ベッドの上、すぐ隣から聞こえてくる

苦しそうな声に目を覚ます





………北山さん?





感傷的になってしまった俺の話を

ただただ優しく受け止めてくれた北山さん


眠る直前のベッドの中で

俺にはそーゆー想い出って少ないから

色々聞けて楽しかったって笑っていた


止む気配の無い声に身体を起こすと

先程同様ひどく魘されている北山さんの姿





「フッ……ゥッ………ァッ………ヤ…………」





何を言ってるのか、

はっきりとは聞き取れないけれど

“やめて”と言っていることだけはわかった





いつもこんな感じなのか……?





その魘され方に見てるこっちが怖くなり

北山さんを揺すり起こす





「北山さん……、北山さんっ!?」





ビクッと身体を震わると共に開いた瞳、

北山さんの視線がぼんやりと俺を捉えた





「アッ……、ヤァ………ッ」





俺の先に誰を見ているのか

夢と現実の狭間で恐怖に怯える北山さん




一体何にこんなに怯えているのか


全くわからない





「北山さん……、大丈夫です

俺です、藤ヶ谷です」





「ヤメ……ッ………、ヤッ………」





「北山さんっ!?しっかりしてください!」





何度目かの声掛けで

再びビクリと大きく身体を揺らす





「あっ……」





北山さんはいつものようにふわっと笑うと、

そのまま俺の身体を引き寄せた





「ちょっ……北山さん!?」





焦る俺に気付きもせず、北山さんは

俺に抱きくような格好のまま眠りに落ちた





「……どうしよ………………?」





どうしていいのかわからず、

ひとまずそのまま横になる





「また覚えてないのかな……」





俺の肩口に頭を乗せて眠る北山さん


すごく異様な光景だと思う


けれど俺は……

この小さな人を退かす気にはならない


何故かわからないけれど……


この人を守りたいって気持ちが

俺の中に確かに存在していて、

それが少しずつ大きくなっていってることを

俺はまだ気付いてなかった





.

21.Ki→←19.F



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (152 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
435人がお気に入り
設定タグ:藤北 , Kis-My-Ft2 , キスマイ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

牡丹(プロフ) - まいまいさん» コメントありがとうございます(≧∇≦)嬉しいです!Fさんがどうなってしまったのか、続きも見守ってあげてください( ;∀;) (2021年6月15日 17時) (レス) id: 1a54c4e0e3 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - えーん、Fさんが…ご無事でしょうか?心配です。続きをずっと待っています… (2021年6月11日 10時) (レス) id: d8ffbdef31 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹(プロフ) - puuさん» こにちは!コメント嬉しいですー(≧∇≦)誰とも交流出来なくて寂しかった(T^T)タカさん、不穏な感じですよね!藤ヶ谷さんを交えてどうなっていくのか...…( ̄∀ ̄)また見に来てやってください♪ (2021年4月20日 23時) (レス) id: 1a54c4e0e3 (このIDを非表示/違反報告)
puu(プロフ) - こんにちは。新作一気に読ませていただきました。最新話でぎゃあぁぁと叫びました(心の中で)。ドキドキしながら続きを待っております!今後の2人がどうなっていくのか楽しみです!! (2021年4月18日 15時) (レス) id: b36113747c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:牡丹 | 作成日時:2021年2月21日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。