睡眠の時間 ページ17
「やる意味ないし!!」
「基礎は重要だと言っているだろう」
「基礎なんて呆れるほどやったっての!しかも私がこの授業出たら能力違いすぎて逆に疑われるわ!」
「それをうまく隠すのが殺し屋だろう」
「隠すのに慣れたら実戦の時に使えなくなるじゃん!」
……かれこれ結構な時間、烏間と言い合いをしている。
そう、体育の時間まではよかった。
運動神経もいい方だし、困らないと思ったから。
でも講師を知った途端に地にうちつけられたようだった。
「……なんで私の体育の初授業に限って烏間が副担任に着くのよ!タイミング考えなさいよ!」
「知らん、俺は先生でお前は生徒だ。先生を付けろ」
「冗談は寝てお言いになって下さい、烏間先生(笑)」
(笑)をつけられる程度の声色で話していると、そこに勇気者が。
「あのー……何の話ですか?」
片岡メグさんだった。
このクラスの女子学級委員であり、クラスのまとめ役を担っている万能少女。
恐らくはこの授業を始めもせずに私と言い合いをしている優しい(笑)、カッコいい(笑)、有能な(笑)烏間先生(大笑)、に授業を初めてもらおうと来たんだろう。
「ほら、バイバーイ」
私はこれ以上話して下手に暗殺者ということを悟らせないようにと、校舎の屋根に登って寝た。
最終的には烏間先生(笑)が諦めたようで、私を抜いた授業が始まった。
やることもなくなってぼんやり空を見つめる。
そうしていると、いきなり影になった。
「あっれ、こんなところでサボってるの?見かけによらず悪い人だね〜」
「……あ」
本日二度目の、赤髪君。
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作者名:白猫 x他1人 | 作成日時:2015年3月20日 19時