【暗殺教室】天才×不良 first time (ページ15)

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発見の時間ページ15

「ね、ねぇ君！名前！教えてっ！」

ガタッと席を立って近づくと、その子は驚いたような顔をした。

「……は、速水凛香」

短くそう言うと、速水さんは一歩私に近づいた。

「ふんふん、速水さん、ね。私はさっき紹介があったから知ってると思うけど、中川A。よろしくね！」

スッと手を差し出すと戸惑いながらも握ってくれる速水さん。

そして、一言。

「凛香、でいいよ」

これには思わずキュンッときてしまった、いいや、誰でも来るわ。

ポカーンとみているみんなだったけど、ハッとしたように私に集まる。

「凛香、また話そうね！」

埋もれてしまった私は凛香にそう告げると、また席に座った。

「う、うん……？」

戸惑っているようだったけど、ちゃんと返事してくれた。

……昔の私の親友にそっくりだった。

性格は、全然違うけど。

もしかしたら、生きていたかも……なんて考えで、とっさに、話しかけてしまっていた。

そんなことあるわけないのに。

「……Aさん？」

緑の髪の子が私に話しかける。

考え事をしていたせいか、反応が遅れてしまった。

「あ、いやごめん、何だった？」

再び向き直り笑顔で接した。

「あ、私は茅野カエデ！よろしくね！」

手を差し出されたから大人しくそれを握る。

大丈夫。

このクラスの人達はいい人達だ。

大丈夫。

前みたいなことは起こらない。

大丈夫、大丈夫。

私はここで殺っていける。