- 空 色 想 イ -

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ほんと久しぶりだな、宏光くん．

「どうぞー . 」

いつもより少し高めの声がでる .

緊張してるのかな？

若い男との暮らしは、今だに慣れない .

「おじゃあしまーす… 」

「いや…妹の部屋なんだから . 好きなとこ座って . 」

「だよな( 笑 ) 」

宏光くんが「へへっ」と目を細めて笑う .

「どうしたの？めずらしいね、部屋にくるの . 」

一緒に住み始めてから1ヶ月、ふたりっきりでなんて話したことなかった .

「ん…もっといろいろ話したくて . 」

宏光くんは言いながらあぐらをかく .

「俺、今まで一人っ子だったからさ . よくわかんねぇんだよ、女の子がどうして欲しいとかさ . 」

「どうって？」

「洗濯物は別々に洗いたいとか . 」

うん、ぶっちゃけどっちでもいい .

「あと兄貴としては、やっぱ妹は守んなきゃだからさ？なんかあったら助けてたいし . 」

「…いや、そんな . 」

「親父より俺の方が言いやすいだろ？年もそこまで離れてるわけじゃないし . 」

「…はぁ、まぁ」

これでも一応9歳差です…

でも、何でこんなこと言えるの？

普通はいきなり妹なんかできて、戸惑ったりするもんでしょ？

.

( その優しさは本物なの？ )