- 空 色 想 イ -

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ママの隣にわたしが座ると、さっきまで話していたと思われる続きが始まる.

「じゃあ、宏光くんはもう仕事してるんだ．」

「はい．まだ慣れないことばかりですが… 」

わたしはすることがなかったのてわさっき頼んだミルクティーの中にある氷をストローで弄ぶ．

しばらくするとそれぞれの自己紹介が始まった.

「じゃあ、紹介するわね. こちらがママの再婚相手の北山煜さん. 」

満面の笑顔で、いつもより大きな声を出すママ．

「初めまして、Aちゃん. 」

ママと同い年くらいかな？髪はサラサラで目はキレイな二重.

メンクイなママにはもってこいな感じ．

「あっ…、高橋Aです . よろしくお願いします . 」

マニュアル通りのどこでも聞くようなあいさつ .

「じゃあ次ねっ♩煜さんの息子の宏光くん！」

テンション高いな、この人…

「北山宏光です . よろしくね？Aちゃん . 」

相手も子持ちかいっ！

…いや、わたしが言える立場じゃないか .

「よろしくね、宏光くんっ♡ 」

「はい、こちらこそ . 」

ママの緩みっぱなしの笑顔に、こちらも営業スマイルというような笑顔で返す宏光くん .

少し茶色がかったフワフワな髪 . まつ毛の長いクリクリの目からは何故かリスを連想させる .

…背が小さいからかな？☜

「あっ…高橋Aです . 」

「さっき聞いたよ？( 笑 ) 」

話した内容はこれからのこと .

3日後には一緒に住むらしい .

そして、宏光くんは25歳 .

…童顔だったのか . ☜失礼

.

.

突然突きつけられた現実を整理するのに、何分かかっただろう .

.

( どうせまたすぐに違う人との生活が始まるんだな )