藤北、同居中です。

藤ヶ谷のいない一日は、藤ヶ谷と過ごした半年よりも長い説。 ページ8

Ki.side





藤ヶ谷のいない一日は全く時間が進まず、今漸く一日が終わりを迎えようとしている。


今日は部活もバイトも適当な理由をつけて休み、一日中藤ヶ谷のことを考えていた。




俺の何がいけなかったんだろう、とか
何で藤ヶ谷は出ていってしまったんだろう、とか
考えても答えが分かるはずのないことばかり考えてしまう。






あんなにはっきりと別れを告げられたら俺から言うことなんて何もなくて、分かった。とだけ送っておいた。


こんな状態で既読無視しなかっただけ褒めてほしい。








藤ヶ谷のラインを見てすぐに横尾さんにラインしたら、俺んちには来てないけど多分バスケ部の後輩の家に行ってるんじゃないかな、とこれまた何とも反応しづらい返事が返ってきたから、感謝してるクマのスタンプを送った。






バスケ部の後輩って、アイツかな。あの一年のハーフの……プリウスだっけかな。
藤ヶ谷、ソイツのことめっちゃ気に入ってて、よく抱き合ったりとかしてるしな。



はぁ
ほんと、俺の何が悪かったんだろう。




そんなことをダラダラとずっと考えていたら、いつの間にか空が明るくなっていた。

携帯を見れば朝の６時。





「朝ごはん………なしでいっか。」



藤ヶ谷がいないと何のやる気も起きないし、何かをしようとさえ思わない。


恋人でもないくせにね。はは、ほんと笑っちゃうわ。






一睡もしてないから眠いはずなのに、ちっとも眠気を感じない俺は、ノロノロと立ち上がって顔を洗い、死んだような顔のまま制服に着替えて、チャリを漕ぐ気にもならないからチャリを押しながらトボトボと学校に向かった。







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都内某所、横尾家にて。→←俺の部屋が昨日より広くなった話。

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