藤北、同居中です。

横尾さん、マジで料理人レベルに料理が上手い件について。 ページ25

Ki.side







「そろそろわた、部活終わる頃かな。」


「………あ。あぁっ…！」


「どしたの、きたやま。」


「部活！すっかり忘れてたぁ〜！」





藤ヶ谷のことで頭がいっぱいで、部活に休みの連絡すんのすっかり忘れてたー


やっべぇ…顧問に怒られる…









「ただいま〜」


「あ、わた！おかえりっ」


「ただいま〜あ、そういえばみつ、カメ先生めちゃくちゃ怒ってたよ？部活を無断で休むとは何事だーって」


「うっ………やっぱり…」





明日謝りにいかなきゃ………はぁ。さいあく…


カメ先生は、上田先生に続いて二番目に厳しい先生で、俺が所属するサッカー部の顧問。



ちょっとチャラくてフレンドリーなコーチと違って、カメ先生はちょっとのことですぐキレて、お前ら全員坊主にしてこーい！って言う鬼教師。


あー…明日学校いきたくねぇ…







「ねぇ、みつも夜ご飯食べていくでしょ？」


「んぁ？え、いいの？」


「もちろん。いつも太輔がちょっとしか食べないから余っちゃうんだよね。みつがいてくれると助かる！」


「ちょ、わた！最近ちょっと食欲ないだけだもんっ」


「それなら余計、みつにいてもらわなくちゃね〜」


「もー！わた！からかわないでっ」




ふはは、何かこの二人といると、悩みなんかどこかへ吹っ飛んじゃうな。







.









「うわ、んっま！なにこれちょーうまい！よこーさんマジすごくね？神くね？」


「ふは、神くね？って、何語なの。そんなに美味しそうに食べてくれると、作った甲斐あるなぁ〜」


「わたの料理は本当に美味しいよねっ。昨日のパエリアもすっごく美味しかったし」


「え、パエリアまで作れんの？よこーさんマジすげー」







横尾さんが作ってくれたチキンソテーは、鶏肉特有の臭みとかパサパサ感が全くなくて本当に美味しかった。




チキンソテーにかかってたソースも横尾さんの手作りらしく、醤油ベースのオニオンソースがジューシーなチキンとマッチしていたし、


付け合わせのマッシュポテトやミネストローネも本格的で、本当に料理人になれるんじゃないかって思うくらい、どの料理も本当に美味しくて幸せだった。







そして何より、




「美味しいね〜、きたやまっ」


「お、おう！」






藤ヶ谷と一緒にご飯を食べれることが嬉しかった。






.

お腹いっぱい、胸いっぱい。→←お前がやりたいこと、俺が全部叶えてやるよ。

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