・ ページ16
・
教室にいるのが2人だけになってから、
意を決して藤ヶ谷くんの机の前に行く。
「ねえ、」
俺が話しかけたらビクッと肩をすくませて恐る恐るこちらを見上げてきた。
「なに、読んでるの？」
「へ？」
今度は間抜けな顔。
「藤ヶ谷くんっていつも本読んでるよね。なにかおすすめ教えてよ。」
「えっ、あの、、えと、」
こんなことを言われると思ってなかったのか目を見開いて驚いた後視線をキョロキョロさせていた。
オドオドしててもイケメンだな。
「ごめん、急に話しかけてきてなんだよって感じだよね。北山です、北山宏光。斜め後ろの席なんだよ、知ってた？笑」
そう聞いても視線をキョロキョロ彷徨わせるばかりで、俺の方は見てくれない。
まさか俺、嫌われた？スタート間違えちゃった感じ？
「、、、ぇ、」
「ん？」
藤ヶ谷くんがぼそっと何か言ったけど聞き取れなくて耳を近づけた。
「な、まえ、、知ってたんだ、」
「え？」
「俺のこと、絶対知らないと思ってた、、、人気者の北山くんが、、、、、」
そう言いながら少しうるんだ目で見上げてきた藤ヶ谷を見たら心臓が大きな音を立てた。
なんだこれ、なんかおかしい。
重たい前髪の隙間から覗く、眼鏡越しの藤ヶ谷くんの瞳から目が離せなくなって、
「すき、だ」
そう一言、声に出してしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 266人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
puu(プロフ) - 更新ありがとうございます！強引かつアピールしまくるFさん！やっと自分の気持ちに気付いたKさん、この後どーなるのぉぉ？？ (2020年10月4日 10時) (
レス) id: b36113747c (このIDを非表示/違反報告)
puu(プロフ) - 芸能人とコンビニ店員さん、、お互いにちょっと気になる存在なのかな？続きが気になります！ (2020年9月5日 23時) (レス) id: b36113747c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2020年8月13日 22時
