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男性と2人、本棚の間を歩く。



「そういえばお名前聞いてもいいですか?覚えておきたいので。

俺は北山宏光っていいます。」

「藤ヶ谷太輔です、改めてよろしくお願いします。」



北山宏光、きたやまひろみつ、

何度も頭の中でその名前を繰り返す。



「こちらこそ。
藤ヶ谷さんってここで働かれて長いんですか?」

「今年で9年目ですかね。
まだまだって感じです。」

「9年ってことはもう30歳いってたりします?」

「いってますよ、次は31ですね。」

「もっと若いと思ってました!」


そういきいきと話す姿は見ていて楽しかった。




「北山さんはおいくつなんですか?」

「今年33ですよ〜」

「え!?」


33?あのさんじゅうさん?
待ってちょっと頭がおいつかない、



「すいません、普通に自分より年下だと勝手に思ってました 笑」

「よくあることなんで大丈夫ですよ 笑
若く見られるのがいいのか悪いのかわかんないですけど 笑」



確かに北山さんは相当な童顔。

これなら20代前半って言われても信じるだろう、
実際俺は北山さんは20代前半だと思ってたわけだし。




「童顔だって言われるんですけどそこまで童顔じゃないと思うんですけどね〜」

「いや、北山さん相当童顔ですよ 笑
うらやましいぐらいですもん。」

「いいことないですよ 笑
逆に藤ヶ谷さんみたいな 大人っぽい顔になりたかったんですけど。」



大人っぽい顔?
そんなの言われたことないんだけど。


俺はぼやっとしてて暗いって言われることが多い。

たぶんそう思われる理由の大半を占めているのはめがねなんだろうけれど。

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作成日時:2018年6月8日 22時

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