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睡眠があまり深くない俺は朝早くに目が覚め
まだぐっすりと眠って居る北山の頭をふわふわと撫でては、ベッドを後にする。
リビングに行けば無造作に置かれた北山の携帯。
朝からブーブーとバイブ音が響くそれは北山の交友関係の広さを改めて感じさせる。
見たくなくても通知が来るたびに光る画面につい目がいく。
【忠くん:気づいたら寝てたわ。今度はあの店行こうな〜。宏光......】
忠くんって大倉くんのこと?昨日は大倉くんと飲みに行ってたのか。
それに宏光って、俺でも呼んだことないのに。
誰とどこに行くの?何て女々しい言葉は北山の負担になりそうだから、聞かない。
だけど、気になるのは事実で、そりゃ恋人だから。
信用していないわけじゃないけど、あんなに可愛い顔をしていれば、何かあってもおかしくない。
って、朝から何考えているんだろう。
今日は久しぶりにお互いのオフが被っている日。
出掛けなくても二人でゆっくりできればいい、少しでも北山のそばに。
よし、と気持ちを切り替えれば、キッチンに立つ。
某番組では順位がいいとは言えないが、好きな人のためになら尽くしたい俺の性格。
物音をあまり立てないように、準備をしていると、ガチャと寝室のドアが開く。
「・・・はよー。いい匂いする、」
まだ完全に開ききっていない目を擦りながら俺の後ろに回りぎゅっと抱きしめてくる。
「おはよ、危ないから座ってな?」
「やだー。」
寝起きの北山は、俺の前では甘えたになる。
「ふじがやあ・・・」
そんな可愛い声で俺のこと呼ばないでよ。
温めていたお味噌汁の火を消しては北山の腕を解き壁際に追い詰める。まだふわふわと現状を理解していない北山は俺を見上げて首を傾げる。
「どう…、んん、っ」
口を開くと同時に口付け舌を捻じ込んでやれば甘い吐息が吐かれる。舌を絡めとると、北山の意識が段々はっきりしたのか視線が交わる。トンっと胸板を押され北山から離れれば「朝から盛んな」なんて笑う。
「今日、オフだよね?家でゆっくりする?」
キッチンを後にする北山の背中に問いかけてみる。
「わり、今日も予定あんだわ。」
予定、を詳しく聞けないまま、朝ごはんを一緒に食べ、少しすると家を出て行く北山。
「あ、帰ってくるの遅くなるから先寝てろよ。」
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作者名:妖狐 | 作成日時:2019年11月2日 5時