〜６３〜 ページ14
「とにかく、俺も一応翔くんに確認してみるから･･･あんたはあんたでちゃんと告白しろよ」
と松本くんに言われたけれど。
そんなすぐに告白なんて出来るわけがない。
しかも相手がいるって分かってる状態なのに。
だけどしなかったら二宮くん達の言う通り後悔することになる。
そもそも面と向かって言える？
っていうか何て告白するの？
「相手がいても関係ない！櫻井くんのことが好きなの！」って？
そんなの櫻井くんからしたら迷惑じゃない？
自分にはもう婚約者がいるんだから、今更そんなこと言われてもって
感じだろうし････。
それなら、先輩後輩の関係を崩さない方がマシなんじゃないの････？
嫌われるくらいなら････。
『････でも、それじゃダメなんだ』
そんな考えじゃダメだって、二宮くんに言われたじゃん。
“振られてもいいからとにかく気持ちを伝える。それってすげぇ大事なことだと思うけどね。”
櫻井くんが私のこと、もうどうも思っていなくても。
それでも、気持ちを伝えることを諦めちゃダメだ。
････智のことはまだ引っかかる。
やっぱりどうしてもそれがストッパーになってしまう。
だけどそれを吹っ切らなきゃ、いつまでも変われない。
･････････ごめんね、智。
私は、以前櫻井くんに貰った名刺の裏側を見て覚悟を決める。
ずっと入れてなかった、彼の電話番号。
震える手で入力し、何度か深呼吸してからコールボタンを押す。
････流石に電話で告白はしない。
告白･･･というか、ゆっくり話せる時間が欲しかった。
わざわざ営業部に行って誘ったら噂されそうだし････
それなら電話で誘ったほうが絶対いい。
「はい、もしもし」
何度目かのコールで、やっと彼の声が聞こえた。
耳元で大好きな声が聞こえると何だか不思議な気分。
あとくすぐったい。
『えーっと････あの、大沢Aです･･･』
緊張しすぎて何故か敬語。
私のほうが先輩なんだし、後輩に敬語使う必要ないのに。
「え、A！？何で････連絡先教えたっけ？」
『名刺の裏に書いてたから･･･』
「えーと･･･。････あー、思い出した。そういや書いたな」
「で？」と彼が問いかける。
「何か用？」
『櫻井くんに話があって･･･結構大事な話だからゆっくり話したいんだけど、いつ空いてる？』
「話？電話じゃ無理なの？」
『直接じゃないとダメなの』
「ふーん････」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 449人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とも(プロフ) - 佐倉ちゃん頑張れ！もう一押しだ(￣▽￣;)佐倉ちゃんには可哀想だけど…智くんの為に頑張って！ (2020年2月24日 8時) (
レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 翔潤さん» コメントありがとうございます！彼女に寄り添い、そうして想ってくださってとても嬉しいです。まだまだ物語は続きますが、三人がどういった行動を取るのか、そしてどんな結末を迎えるのか、楽しんでいただけると幸いです！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
翔潤(プロフ) - ここは、智くんが男気を出して、翔くんのもとに、送り出して欲しいなって。彼女の翔くんへの思い、紡いで欲しいって。勝手な事を書いて、本当に申し訳ありません。彼女の翔くんへの気持ちを思うと、どうしても投稿せずには、いられませんでした。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2ca84f8a36 (このIDを非表示/違反報告)
翔潤(プロフ) - 初めまして。私としては、翔くんと結ばれて欲しいです。智くんと付き合っても、彼女の心の傷は癒えないし、どれだけ、智くんが言葉や態度で示しても、幼なじみだから、同情で付き合ってるんじゃないかって、疑心暗鬼になってしまうと思うんです。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2ca84f8a36 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 私の、じゃなくて私もでした← 誤字・・・・ (2020年2月16日 16時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みかづち
| 作成日時：2020年2月8日 1時
