〜５４〜 ページ5
「翔くん」
智の明るい声が店内に響く。
櫻井くんは智のほうを向いてから顔を強張らせた。
一体どうしたんだろうと智のほうを向こうとすると、一瞬で目の前が真っ暗になった。
どうやら櫻井くんが私の目を塞いだらしい。
振り払おうとすると、「いいから動くな」とぶっきらぼうに言い放った。
「智くん、その顔Aの前でできんの？」
「････できないかも。だから正直、ありがとね」
「･･････智くんさぁ、もうちょっと大人になったら？」
「んはは！翔くんってば････
どの分際で言ってんの？」
ぞくり、と身体が震えた。
見えない。何も見えないけど。
智の声があまりにも冷たくて。
「翔くんがAを好きでも別にいいよ？けど･･･そういう、汚い目で見られるのはムカつくんだよ。分かる？」
「っは、ホント････Aのことになると一気に人変わるよな」
「翔くんもね」
「･････」
目を塞ぐ手に力がこもった瞬間、店の扉が開く音がした。
状況が分かってない様子の声が後ろから聞こえてくる。
「あれ、もうみんな揃ってんの？」
「おー、潤くん。お疲れさま。どうだった？」
「どうもこうも、何か露出の高い服着て上目遣いで話聞いててさぁ･････挙句の果てには「夜遅くまで旦那帰ってこないんです」って。マジでうぜぇ。昼間っから盛ってんじゃねぇよ」
「何て言って帰ってきたの？」
「「へぇ、そうなんですか。では私はこの後も仕事があるので失礼します」」
「冷たっ」
「はぁ？相手しろって？俺年上興味ねぇし、ましてや人のモンに手出す気はない」
「･･････はっ！い、いらっしゃいませ！！」
「今！？舞ちゃん時空歪んでる？」
櫻井くんはすっと手を退けると松本くんに話しかけた。
やっと明るくなった視界に、少し目を細める。
目の前の智はいつも通りの表情をしていて････。
さっきまでのドロドロした空気が嘘みたいだ。
「Aは何食べる？」
『えっ？あ、ああ････とんこつラーメンかな』
「んじゃ俺もそうしよ。舞ちゃん、とんこつふた････」
「三つで」
櫻井くんがすかさず舞ちゃんへ注文する。
「とんこつ好きなの？」「んー、まぁね」って会話にも棘を
感じるのは私の思い込み？
バチバチと火花が散ってるように思える。
「潤ちゃん潤ちゃん！彼女いないならAちゃんとかどう？」
あとそこは何話してんの。
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とも(プロフ) - 佐倉ちゃん頑張れ！もう一押しだ(￣▽￣;)佐倉ちゃんには可哀想だけど…智くんの為に頑張って！ (2020年2月24日 8時) (
レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 翔潤さん» コメントありがとうございます！彼女に寄り添い、そうして想ってくださってとても嬉しいです。まだまだ物語は続きますが、三人がどういった行動を取るのか、そしてどんな結末を迎えるのか、楽しんでいただけると幸いです！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
翔潤(プロフ) - ここは、智くんが男気を出して、翔くんのもとに、送り出して欲しいなって。彼女の翔くんへの思い、紡いで欲しいって。勝手な事を書いて、本当に申し訳ありません。彼女の翔くんへの気持ちを思うと、どうしても投稿せずには、いられませんでした。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2ca84f8a36 (このIDを非表示/違反報告)
翔潤(プロフ) - 初めまして。私としては、翔くんと結ばれて欲しいです。智くんと付き合っても、彼女の心の傷は癒えないし、どれだけ、智くんが言葉や態度で示しても、幼なじみだから、同情で付き合ってるんじゃないかって、疑心暗鬼になってしまうと思うんです。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2ca84f8a36 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 私の、じゃなくて私もでした← 誤字・・・・ (2020年2月16日 16時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2020年2月8日 1時
