#49 ニコラス ページ49
私はめいいっぱい息を吸い込んだ。
そして言葉とともに吐き出す。
『ニコラスゥー！』
扉を開けると部屋にはニコラスが立っていた。
白い服を着た私の愛弟子のニコラス・フラメル。
扉を閉めてニコラスに優しく抱きついた。
ニコ「おぉ、A。久しぶりじゃな」
『ニコラス、元気にしてた？』
ニコラスはうなずいてくれた。
『会いたかったよ。すっごく会いたかった』
ニコ「大げさじゃよ」
『大げさなんかじゃないよ。ニコラスに話したいことが沢山あるんだよ！』
ニコ「二階で話すとしようか」
私とニコラスは二階に上がり、椅子に座って話しだした。
私が話し手で、ニコラスが聞き手。
ニコラスは私の良き理解者だ。
ニコラスには隠し事もせずに本当に話せる。
お互いに不老不死、という点だから話せるのかもしれない。
『ねぇ、ニコラス。【ニコラスの錬金術の中で、一番の思い出をもう一回聞かせてよ】』
両頬に両手のひらを添えて、前のめりの状態で私はニコラスにそう言った。
この話はとても好き。
好きだから、何度もたずねてしまう。
ニコラスは笑うと、話してくれた。
嫌な顔一つせずに私に話してくれた。
話し終わって、私もニコラスも微笑んだ。
すると、ニコラスは何か思いついたのか、私に言う。
ニコ「そうじゃ。また一緒にオペラを鑑賞するとしようか」
『ほんと！？うん、行こう！』
ニコ「オペラを見終わったら、また一緒に感想を言い合おうのぉ…」
私は口元に手を添えてクスクスと笑う。
『ニコラスがさ、220歳のとき、覚えてる？私とオペラ行ってさ……』
ニコラスと話すのは心の底から楽しい。
一緒に話していると、昔みたいに時間を忘れて話し込んでしまうね。
話しすぎて怒られたっけ？
私は時間を忘れて話し続けた。
〜*〜*〜
不老不死の私とホグワーツの物語#3の#123
『ニコラスの錬金術の中で、一番の思い出をもう一回聞かせてよ』
私の過去の作品のセリフからの引用です。
数ヶ月に張ってた伏線回収がようやくできた…
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月兎 - はじめまして月兎です。ニュートに先生と呼ばれている主人公さん新しいですね。私もファンタビのお話を書いています。タイトルは"青き植物使いと魔法動物学者"です。性別は女性で600歳ですが、似ていますね。ファンタビのお話をもっと盛り上がって行きましょうね。 (2018年12月27日 11時) (
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作者名：食人鬼 | 作成日時：2018年12月25日 0時
