#23 先生 ページ23
ニュートはトランクを没収され、三人はマクーザの牢獄にいた。
ジェイコブがオブスキュラスのことを説明してくれと訪ねた。
話を聞いていくと、ニューヨークを荒らしまわった犯人がオブスキュラスなら、何もかも腑に落ちることをティナは悟った。
ジェ「じゃ、ショー議員を殺したのは、そんな年端もいかない……子ども？」
ニュートの顔に「そうだ」と書かれている。
ジェ「それならどうしてAは姿を消したんだ？」
ニュ「先生は自由奔放なんだ。急用ができたって言うのは、たぶんオブスキュリアルを探しに行くって言う意味だと思う」
ティナ「魔法動物じゃなくて？」
ニュ「いや、そこまでは分からない。先生はああみえて、すごくネガティブなんだ。いつも『自分のミス(せい)だ』って言って、生徒の怪我を庇ったりしてる」
ティナ「……自分のせい……ね」
ニュートはホグワーツ時代を思い出しているのか、自身の両手を見つめながら話す。
ニュ「不老不死なんて存在しない。初めて会うまで、そう信じて疑わなかった。だけど彼女の発言や体験談、目撃談を聞いたとき、彼女のことを信じた自分がいた」
ティナは不思議そうな顔つきでニュートを見ている。
ニュ「先生が嘘なんてつかない。生徒を見捨てるなんてこと、A先生はしない」
ティナ「先生想いなのね」
ニュ「先生は誰にでも好かれるんだ。本人が自覚してないだけだよ」
ニュートが顔を上げてティナにむけて少し微笑んだ。
ジェイコブが質問する。
ジェ「どうしてAはそのオブスキュ何とかを探してるんだ？」
ニュ「あぁ」
ニュートが嫌な記憶を思い出したのか、ティナから視線を外した。
ニュ「先生の過ちだよ」
ティナ「過ち？どんな？」
ニュ「人に話せないことだよ」
ティナは知りたい様子だ。
ティナ「知られたくない過去ってこと？」
ニュ「僕にも話してくれなかった。たぶん誰にも言ってないと思う」
そのとき、白い上着を着た二人の死刑執行人がニュートとティナを牢獄から出して暗い地下の廊下を連行していこうとした。
ニュートが振り返る。
ニュ「知り合えてよかったよ、ジェイコブ。パンの店、持てるといいね」
取り残されたジェイコブは心細そうに鉄格子につかまりながら、ニュートに手を振った。
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月兎 - はじめまして月兎です。ニュートに先生と呼ばれている主人公さん新しいですね。私もファンタビのお話を書いています。タイトルは"青き植物使いと魔法動物学者"です。性別は女性で600歳ですが、似ていますね。ファンタビのお話をもっと盛り上がって行きましょうね。 (2018年12月27日 11時) (
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作者名：食人鬼 | 作成日時：2018年12月25日 0時
