#18 ムスク ページ18
私を見て、ニュートを見ながらジェイコブは訪ねてくる。
ジェ「何してんだ？」
『踊りを踊ってエルンペントをトランクの中に誘導しようとしてるの』
ジェ「あんたもできるのか？」
『昔はできたけど今はどうだろう……薬品作るのに夢中だったから今は下手くそになってると思うよ』
エルンペントが子犬のように従順になり、ニュートのまねをしてトランクに近づいていく。
ニュ「いい子だ……さあおいで……カバンにお入り」
もう少し、というタイミングで宙を飛んできた魚が隣にいるジェイコブにぶつかった。
『うわあ！』
ジェイコブがぐらついてムスクを私にぶっかけた。
顔にかかった衝撃で私は尻もちをつく。
顔を袖で拭きながら体を起こすと、私を一直線に見つめているエルンペントと目があった。
風向きが変わっている。
嘘でしょ。
ニュ「先生！」
『わかってるって！』
エルンペントが狂ったように唸りながら匂いの元の私に向けて突進してくる。
姿くらましして逃げる。
姿現わしして後ろを見ると、瓦礫の山に突進したエルンペントがすぐさま私を見てきた。
『ニュート！早く、早くして！』
姿くらまし、姿現わししながら逃げ回る。
なんでこんなことになるんだろうか。
木の上の枝に姿現わしする。
木に突進し続けるエルンペント。
早口で私はエルンペントに向けて話す。
『さかりの時期なんだよね、わかるよエルンペント。だけど一つだけ言いたい事があるんだ。私、女だよ？』
木が爆発しそうになったので姿くらましする。
氷の池の上に姿現わしする。
エルンペントが追いかけてくる。
ニュートがみごとなスライディングを見せてエルンペントをトランクの中に入れた。
ジェイコブが申し訳なさそうにこちらにやって来る。
ジェ「A、ごめんよ」
『いいってことよ、ジェイコブ。いやー久々に疲れた』
ニュ「コワルスキーさん、怪我はない？」
ジェ「怪我はない。それと、ジェイコブでいいよ」
ニュートとジェイコブがお互いに握手をした。
ニュ「さて、二匹捕獲。あと一匹」
ニュートは橋の下にトランクを置くと三人で中に入った。
私はニュートに言う。
『お風呂入っていいかな？ムスクまみれになった体と服を洗って乾かすだけだよ。すぐ終わるからさ』
ニュートはオッケーしてくれた。
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月兎 - はじめまして月兎です。ニュートに先生と呼ばれている主人公さん新しいですね。私もファンタビのお話を書いています。タイトルは"青き植物使いと魔法動物学者"です。性別は女性で600歳ですが、似ていますね。ファンタビのお話をもっと盛り上がって行きましょうね。 (2018年12月27日 11時) (
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作者名：食人鬼 | 作成日時：2018年12月25日 0時
