検索窓
今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:108,931 hit

t w e n t y - e i g h t ページ28

その週末の土曜日、龍くんと私は東京駅にいた。



『ここ広ーい!』



いつも使ってる地元の駅の数百倍ものサイズ。


美味しそうなスイーツの店


行列ができてるレストラン


可愛らしいお土産が並ぶお店。



龍「そうだね、都会って楽しいね。Aなんか欲しいものある?」



龍くんがそう言った。まさかの奢り!?



『え!龍くんなんか買ってくれるのー?』



龍「まあな。明日Aの誕生日なんだし。」



わー龍くんできるんじゃないか。優男じゃん。



『とりあえず、東京タワー行きたい!』



龍「いこっか。」



そして龍くんとの東京旅が始まった。



スカイツリーを見たり



渋谷のおしゃれな店を回ったり



楽しい時間を過ごせた。





4時間ぐらい回った後…




『あー結構疲れたね。』




結構歩いたし、




龍「そうだね。


あ、いいカフェ知ってるよ。少し電車使うけど。」





『わかった!いこ。」




最寄りの駅の中に入り、


その路線のホームを探す。





龍「ここかな?」



龍くんは指をさして言った。



『あ、そうかも。


ってかもう発車のアナウンスかかってるんじゃん!』




龍「急ごっか!」




急いで駅の階段を下った。




「7番ホームの電車発車いたします!」




私たちがホームに着いた時にはもうドアを閉めようとしていた。




その時だった。



「彼」の存在に気づいたのは。



階段に一番近いところのドアの前。




電車の中に、るぅとくんが居た。




マスクをしてて、帽子もしてたけど




間違えなくに彼だった。




私が電車のドアを叩くと、



彼は私のことを気付いてた。



『るぅとくん!』



そんなことを、閉じたドアに叫んだ。




電車のドアに手を合わせ




ガラス越しに彼と手を合わせた。





「Aなにしてるの!」っていう龍くんの声や

「危ないですから離れてください!」という駅員さんの声なんて聞こえなかった。




1cm離れた彼に触れたかった。





あんなに近くにいるのに





声も聞けない。





ただ、ガラス越しに彼と見つめあった。





でも、



後ろから龍くんと駅員さんに引っ張られて、




離れて




駅のベンチに座りさせられ





電車は発車した。






そして私の愛する人を連れ






だんだん遠く離れて行った。




暗い暗いトンネルの中に




吸い込まれていった。





私は、泣くことしかできなかった。

t w e n t y - n i n e→←t w e n t y - s e v e n



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (77 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
231人がお気に入り
設定タグ:すとぷり , るぅと
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りぃ@天使様(プロフ) - かえでさん» 了解!! (2019年11月21日 19時) (レス) id: ab188d45cb (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - りぃ@天使様さん» りぃさんまたコメントありがとうです!続編書くんで是非みてみてください! (2019年11月21日 19時) (レス) id: baaca1cebf (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - mimu1029さん» はーい!続編作ったんで是非みてみてください! (2019年11月21日 19時) (レス) id: baaca1cebf (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - 蓮華さん» 具体的にこの所が好き、って教えていただけるの本当嬉しいです!ありがとうございます! (2019年11月21日 19時) (レス) id: baaca1cebf (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - 黒雪さん» こんにちは!作ったんで是非見てみてください! (2019年11月21日 19時) (レス) id: baaca1cebf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:かえで | 作成日時:2019年11月7日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。