大好きだった。【すとぷり】【るぅと】 (ページ3)

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flashback: ３年前

私は期待で胸を膨らませて、大学の正門をくぐった。

新しい友達。

新しい生活。

念願の一人暮らしもできるようになったし、

地獄の女子校生活も終わりだった。

恋愛できるかも…？

なんちゃってね、w

長い桜の並木の下で在校生がクラブの勧誘をしている。

「野球同好会！部員募集中！楽しく野球をしよう！」

「美術サークルでーす！可愛い先輩がいますよー！」

各クラブが精一杯呼び込みをしてる。

そんな中、端の方でチラシを配ってる男の人がいた。

彼は身長が高く、

割とイケメン。

いや、普通にイケメン。

？「あ！良ければこれもらってください！」

『ありがとうございます！』

手渡されたチラシには大きい文字が。

[一緒に音楽を作りましょう！]

あ！音楽サークル？

こう見えて私は十年間ピアノをやってきた大の音楽好き。

チラシをじっと見る私に、イケメンくんが微笑む。

「体験を今日の１８：３０から◯◯で行います。ぜひきてくださいね！」

『あ、う、行きます！』

やばい、イケメンの近くにいると呼吸できないな。

軽く会釈をしながらその場を立ち去る。

その日の午後、私は〇〇を探してた。

うーん、ここじゃない。ここでもない。

大学のキャンパスわかりずらいなー。

そしたら急に肩を叩かれた

『ぎゃあ！』

振り向くと、大きなギターケースを持つ小ぶりな男の人が。

あ、この方もイケメンじゃん…！

？「あ！驚かしてすいません！も、もしかして、音楽サークルを探してますか…？」

慌てた顔でギターの人が説明する。

髪がくるっとうねっていて、なんとも愛おしい。

この人も、あのイケメンくんに勧誘されたのかね。

『あ、そうです！あの、えー、もしかして…？』

うまく話せない。

？「あ、僕もです！あ、名前、名前。颯太って言います！」

『そ、颯太さん！じゃあ一緒にさがしましょう！ちなみに私はAっていうんです…』

うーーん。やっぱりうまく話せない。

そ「Aさん、よろしくね！」

そして、二人で〇〇を探しに出た。

結局たどり着いたのは20分後だけどね、

それが私とるぅとくんの出会いだった。