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2nd night:嵐の去る朝 ページ13

「あら、とても優しい海賊さんなのね。」
母はそうFoxyに微笑みかけて私のベッドの端に座る。そして開口一番、
「なんで話そうとしなかったの?」
と聞いて来た。私は少し間を開けて正直に三年間見て来たことを洗いざらい飾ることなく話した。そして最後にこう締めくくった。
「…でも夢じゃなかったってわかってしまってショックだった。より誰にも話したくなかった。例え自分がこれ以上にボロボロだったとしても…」
思い出してさらに涙が出て零れる。全てを聞いた母が慰める。
「だからって何も、「なんでもない」って通す必要はなかったんじゃない?」
私は身体を起こし、母の目をしっかり見る。
「じゃあ、一つだけ質問。『私が体験した事のすべてを信じられる?』
私はしっかり見て、深く理解してるから起こってることは全部現実だったと信じてる。けど他者は違うから疑ってる。」
私の本音に直面する母は自嘲気味に笑った。
「私、まだまだね。だって子供に信頼されてないのだから。
…そうね、私は信じるわ。だってもう証拠が揃ってるじゃない。」
私は安堵した。
「…これで全部。事を荒だててごめん。」
私は不器用に話を終わらして立ち上がった。
「いいわよ。むしろ喧嘩しなかったこれまでがおかしかったもの。」
そう言って母は立ち上がった。
「仕事行ってくるわ。Foxy、Revyのことは頼むわね。あと、Revyの朝ご飯は温め直して置いたから必ず降りて来て食べるのよ?」
母は私の部屋を後にした。兄も、父も出かけたらしい。
「行ってらっしゃい。」
私は一言だけ言ってベッドから離れて、
「Foxyも来る?」
「ああ、あまりお前のことは放っておきたくないからな。」
午前9時の朝の事だ。私は自分の思い違いで家族の絆にヒビを入れてしまった。
私はFoxyと共にリビングへ向かう。

私は1人食卓に座り、テレビの電源を入れる。そして、サンドイッチを食べる。
「…それでは次のニュースです。C(Revyの住む州)州で発生した児童誘拐事件からまもなく30年を迎えます。」
ニュースでは30年前に起こった事件を報道している。この事件は私の地元において知らない人がいないほど有名で残酷な事件である。しかも、犯人は未だ捕まっておらず、まだ時効にはなってない。犠牲になった子供達はもう死亡していると見てもおかしくはないだろう。
「なにか気になることでもあるのか?」
神妙な面持ちでニュースを見る私にFoxyは声をかけた。
「他人事じゃないと思うんだよね。これ。」

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TG - 面白かった〜(*´ー`*) (2019年4月14日 20時) (レス) id: 00381a214e (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - ヒュドールさん» はい!楽しみに待ってますねヽ(*´∀`)ノ (2017年10月15日 22時) (レス) id: 0dc233b9ac (このIDを非表示/違反報告)
ヒュドール(プロフ) - Mさん» ありがとうございます!本作品は続編も製作する予定なので楽しみにお待ちください! (2017年10月15日 20時) (レス) id: d9d83f195a (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 突然失礼します!この作品とても面白いです!更新頑張ってください!!! (2017年10月15日 19時) (レス) id: 0dc233b9ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヒュドール | 作成日時:2017年9月23日 8時

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