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episode11 ページ11
*Yoohei side
「あらあら、洋平さんじゃないですか！偶然ですねえ！」
あれから喫茶店を出て
スタジオに向かってると
背後から聞き覚えのある懐かしい声がした。
振り返れば行き交う人の誰よりも
目立った服装のサトヤスが
笑って手をヒラヒラとさせ俺の側まで駆け寄って来た。
「...久しぶり」
「なになに、なんか機嫌悪い？」
そう言えば
彼女と付き合うキッカケをくれたのは
サトヤスだったな...
こいつの後押しがあったから付き合えたんだっけ。
「...Aに会った」
「...え！？マジで...？いつ？」
「さっき...話すと長くなる」
「あー...また、連絡頂戴よ」
「...分かった、じゃあ俺急いでるから」
驚いた顔はしてたものの
笑って俺を送り出してくれたサトヤス。
モヤモヤする気持ちの中
あれ以来会えなかったAの少し大人っぽくなった姿に
戸惑いにも似た微かな喜びを何処かで感じていた。
女々しい。
そんな自分を嘲笑う様に吹き抜ける風が頬を掠めた。
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設定タグ：Alexandros , 川上洋平
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作者名：まるのうち | 作成日時：2022年9月23日 23時
