31味方 ページ31
「私のことは嫌いではないということですか？」
「..は？」
「おや、では嫌われていましたか..」
「..そんなこと言ってないだろ」
溜息をつきながら
素直にそういうと大きな手が頭に乗ってきた。
「....」
頭に乗せている手を思いっきり振り払おうとしたが、それよりも早く手が頭から離れたため勢いよく右手は空をきった。
なにがしたいんだ、というように睨むと
「前々から、違和感のようなものを感じていました」
「....」
以前、雑渡昆奈門に言われたその言葉と重なり
動揺を悟られないように前を向いたまま、目を合わせない。
「...何かに対して、悩んでいるというか」
「.....」
意味のわからないことを言われ、チラリと歩きながら視線を立花へ向ける。
相手は顎に手を添え考える仕草をしながら
「学園に来てからふと、感情表現豊かなのに...いえ、"だった"という方が正しいかもしれませんが、それを我慢しないといけない何かがあるのか、押し殺すような部分が谷間見えるような..」
なんだか意味深なことを聞かれ、思った以上にトーンの低い声で
「..私に"何か"聞きたいことでもあるのか？」
そう聞くと知ってか知らずかニコリと笑い
「さぁ？構いたくさせるのは貴方の責任ですよ」
「は？」
若干噛み合わなかった会話に、それでも核心をついたようなことを聞いてくる立花に口を開こうとしたとき
「ああ〜おかえりなさーい」
間延びした声が聞こえて会話をぶった切ったのは、小松田さんがこちらに手を振っていた。
どうやら話し込んでいたら学園の前まで来ていたようだ。
「では」
「...あぁ、今日は助かった」
そう言うとお辞儀をして、入門表にサインするなり学園の中に入って行った。
話の途中だったような気もするが、掘り返すのも長々と喋るのも面倒くさいため静かに見送る。
ふと前の人物が振り返り
「いつか、話をしてくれるのを心待ちにしています。忍術学園はもう貴方の敵ではなく帰る場所ですから」
ニコリと微笑み長い髪をなびかせ今度こそ見えなくなるまでその姿を見送った。
Aは後ろ姿を見ながら溜息をつき
やはりあいつは苦手だと再確認した日となった。
＊
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hiya.00(プロフ) - 咲桜さん» あぁー！！本当でした、すみませんありがとうございます！！ (2019年5月4日 22時) (
レス) id: fb193f1c22 (このIDを非表示/違反報告)
咲桜(プロフ) - 不破くんは5年生だったともいます！14開始のところです！ (2019年5月4日 22時) (レス) id: a9bc52c68a (このIDを非表示/違反報告)
hiya.00(プロフ) - 甲賀聖奈さん» ありがとうございます！カッコいいよろずを作っていけるよう頑張ります^_^ (2019年5月1日 19時) (レス) id: fb193f1c22 (このIDを非表示/違反報告)
hiya.00(プロフ) - ハイビスカスティーさん» 年齢は後々わかるようにしようと思っています！暇つぶしに見ていただけたら嬉しいです^_^ (2019年5月1日 19時) (レス) id: fb193f1c22 (このIDを非表示/違反報告)
hiya.00(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます^_^頑張ります (2019年5月1日 19時) (レス) id: fb193f1c22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひや | 作成日時：2018年10月19日 14時
