あがかげ【忍たま】2

29しくじり ページ29

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残された六年生は二人の後ろ姿がなくなるまで呆然と見ていた。






「えっと...」






善法寺は頬をかきながら食満を見て







「聞いちゃいけないことだったのかな？」







「まぁ、女性は年を聞かれるのを嫌がる人もいるらしいからな」







「隠されたら気になるだろう、いーなー私も遊びに行きたいぞ」







「だめだ、俺たちは学園に戻るぞ」





腕を組みながら潮江が言うと皆、ぞろぞろと学園に向かって帰っていった。





＊＊＊

＊＊＊





一方、二人は人が賑わう町に来ていた。






「もう小平太はいませんけど、どこまで引っ張られます？」







「.....」







「"坊や"にムキになるなんてらしくないですね..」









「....」









自分の使った言葉を言われ
立ち止まり、立花の腕を離して睨む。








「何に怒っているんです？」








「なんでもない」









「..なんでもない顔してませんけど」







「....」








これ以上その話で口を開こうとはしない様子を見て立花はため息を一つ
目的の着物屋が目に入り、話題を変えるように指差した。






「そこに入りましょうか。流行りのもの多いですよ」






が、着物には興味も関心もないため立花をすぐに困らせることになった。






「これでいいか」





適当に目に入った着物を指差し、安い生地のものを選ぶと






「..これは少々野暮ったくはないですか？」







「？、じゃあ、あれは？」







よくわからないので別の着物を指差すと
また立花は困ったような顔をする。







「..ああいうのがお好きなんですか？」








「いや？たまたま目に入ったから」








「...」







眉間を抑えるような仕草をして反対側で腰を手を当てる。







「..わかりました。私が選びます」








「そうか」







そういうと、店の奥に入り何着か着物を持って来た。






「買うのは一着だ」








「えぇ、試着ですよ」








「.....」







「...適当でいいから一着選んでくれ」







「そうはいきません。一着なら尚更、良いものを選ぶでしょう」







そう言われて、着物を渡される。
面倒くさそうな顔をすれば






「さ、奥で着替えてください。お店の方に許可もらってるので」







にこりと笑う立花に、頬を引きつらせAは立花に頼んだことをすぐさま後悔した。






＊

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