第28話 ページ28
従兄弟達も集合し晩ご飯を済ませ和室で皆で遊んでいた時のこと、いつもの様に「戦いごっこ」と称し兄や従兄弟の姉も含めふざけ合っていた。
休憩がてらリビングでジュースを飲んでいたAが和室に戻ってきて、ふざけ合うシルク達の中に入ろうとするも、足や腕が飛んできて中々入る隙がない。
そんな姿を見たシルク兄と従兄弟姉がAと遊ぼうと試みるも首を振って拒否されてしまう。
Aはシルクと同じ様に遊びたいらしい。
『にーちゃ!あそぶ!』
シルク「うぉー、A!あっぶね!こら!」
Aに気付くも攻撃を止めない従兄弟の相手で手一杯のシルク。
段々とAの眉間に皺がより、頬も膨らんで不機嫌になってきた。
従兄弟に負けじとAがシルクの服を引っ張るが、小学生と幼児とでは力の差も激しくあっさり弾かれてしまう。
『んー!にーちゃー!』
シルク「待って待って、一旦ストップ!Aにぶつかんだろ!」
パワフルな従兄弟を一旦退かそうとするも再び始まる「戦いごっこ」
シルク兄が一度止めに入ろうとした瞬間、シルクに馬乗りをしていた従兄弟にAが近付き小さい力で肩を押した。
『にちゃはAの!だーめー!』
相手にしてもらえない寂しさか、はたまた虐められていると思ったのか、Aはシルクの腕を引っ張りながら泣き出した。
兄が従兄弟達を退かせ、シルクにAを泣き止ませろと目配せすると、頷いてAを抱き上げ自室に戻って行った。
シルク「A?ごめんって、兄ちゃんも久々だったからさ」
『Aとあしょぶっていっだ!』
シルク「うん、だからごめんな?今から一緒に遊ぼう?」
『ふたりであそぶ』
シルク「皆で遊びたくないの?」
『にちゃとがいい』
自分と二人で遊ぶと頑なに言い張る事に嬉しさを感じるが今は従兄弟も居るのでなんとか説得して皆で遊ぶ事に。
和室に戻ると「お兄ちゃんとってごめんね」と謝る従兄弟に、Aは一緒に遊ぼうと手を取った。
もう夜も子供にとっては遅い時間となり、皆で塗り絵をする。
『ちやう!おはなはあか!』
シルク「へ?オレンジじゃダメなん?」
『だめ!あか!』
「お前何怒られてんの」
シルク「この画伯怖ぇわ」
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作者名:憐 | 作成日時:2018年7月13日 4時