第29話 ページ29
ンダホ「おはよう、シルクー、Aちゃーん」
『あっ!だほっちゃ!』
ンダホ「用意出来たー?」
翌朝、仕事の為朝食を済まして一度帰宅し、バディの車で現場へと向かう。
本日は事務所の所属クリエイター達とWebCMの撮影。
人見知りをするAは、他のクリエイターから逃げるようにメイク中のシルクの膝の上に座り、セットされていくシルクをキラキラとした目で見詰める。
シルク「ん?なに?」
『にちゃ、かっこいいねぇ』
シルク「本当?」
『うん!』
メイクさんに飴玉を貰って、シルクに頭を撫でられ上機嫌のAは愚図る事もなく、大人しくバディと撮影が終わるのを待っていた。
「お、シルクんとこの子供」
『う、』
いきなり現れた人物に驚きバディの影に隠れてしまう。
「人見知りなんです」と謝ると気にするなと言うように微笑んでAの頭を撫でた。
控え室に置いてあったお菓子で仲良くなろうと試みるも、中々ガードが固く、バディから離れる様子のないA。
次のシーンの撮影もあるし、諦めようと立ち上がると、シルク達が休憩にやってきた。
シルク「あれ?マホトさん?何やってんすか?」
マホト「お嬢と仲良くなろうとしたけどフラれたわ」
シルク「今日は知らない人だらけなんで何時もより警戒心強めなんすよ」
そう言いながらシルクはAを抱き上げて、幼児特有のむちむちの手を握って遊び始めた。
暫く話していたが、マホトは再び撮影に戻らなければいけないらしく、未だシルクに抱かれるAに目線を合わせて「ばいばい」と手を振った。
『ばばい』
マホト「ン゙ッ…可愛いなお前」
『う?』
マホト「またおもちゃ買ってやっからな。兄貴に泣かされたらすぐ言え?」
シルク「泣かさねぇっすよ」
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作者名:憐 | 作成日時:2018年7月13日 4時