今日からうちの子 (ページ18)

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第18話ページ18

ﾀﾞｰﾏ「シルクー」

ｼﾙｸ「なにー？」

ﾀﾞｰﾏ「へーるぷ」

只今の時刻は22時を回った所。
夕飯やお風呂を済ませたAはダーマからは離れず、メンバーと遊び、ゴロゴロと寝転んで携帯を弄っていたダーマの背中に乗って気付けば眠っていた。
今日一日で相当彼の事を気に入ったようだ。

ﾀﾞｰﾏ「お嬢寝たんだけど。人の上で」

ｼﾙｸ「何つーとこで寝てんだ」

ﾀﾞｰﾏ「退かして。トイレ行きてぇ、漏れるって」

寝ているAを抱き上げると無意識にシルクの服を掴み胸元に擦り寄った。
可愛さの余りに溜息が出る。

ﾏｻｲ「ん？お嬢寝た？」

ｼﾙｸ「うん、ダーマの上で寝てた」

ﾏｻｲ「子供に好かれるダーマも珍し」

暫く作業をしたり、ゲームをしたり、Aの寝顔を見ていたが各々明日の朝は早いとあってその日は解散。
明日の準備を終えたシルクはAの隣に寝転がる。

ｼﾙｸ「…おやすみ」

寝返りをうつAの頭を撫で眠りについた。
しかし数時間後、とある違和感で目が覚める。
隣に居たはずのAが居ない。
幾らショートスリーパーの気があるとは言えまだ午前の2時。
明日はアスレチック施設に行く為体は極力休ませなければいけない。

ｼﾙｸ「Aー？」

Aを探しにリビングに来ると、カーテンの一部が盛り上がっている事に気付き、そっと中を覗いてみた。
そこにはしゃがんで外を眺めるAが居た。

ｼﾙｸ「こんな所に居た…寝るぞ？」

『んー』

ｼﾙｸ「なに？」

『ぱぱは？』

久しくAの口から聞いていなかった両親の事。
全く言わないので本当に寂しくないと思い込んでいたが、やはりそんな事はなかった。
ずっと我慢していたのだろう。

『ぱぱとまま、ないない？』

その言葉の意味は｢今だけ居ないの？｣なのか｢もう帰ってこないの？｣なのか何を示していたのかは分からない。
ただシルクに出来るのは、両親が帰ってくるまでAの面倒を見、寂しい思いをさせない事。
しゃがんでいるAを持ち上げて、ぎゅっと優しく抱き締めた。

ｼﾙｸ「大丈夫、パパもママも落ち着いたら帰ってくる。それまで兄ちゃんがずっと一緒に居るから」

それに応えてくれたのか、Aもぎゅっと抱き締めてくれた。