【ヒプノシスマイク】俺のに触んな【碧棺左馬刻】

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左馬刻side





車の中でさっきまでの会話を思い出していた



『昔から頑固なところは変わらない』やら

『周りに甘すぎる』やら



思い出せばイラつくだけなのに、なぜか考えることをやめることはできなかった





｢……刻さ…………ま……｣

｢あ？｣

｢大丈夫ですか？
険しい顔つきでしたけど……｣





本人は鈍いからなのか、全く気づいていない


俺は一度ため息をつき、Aの肩を抱き寄せた





｢なっ、なんですか、急に！｣





相変わらずわかりやすいAはいつもより少し声が大きくなる


暗いせいで顔色まではわからないが、きっと赤くなっているだろう


俺がAの肩に頭をのせれば、ピクッと身体を揺らす





｢……何かあったんですか？｣




声色的に俺が何か悩みでもあると思っているのだろう


少し心配しているような声色で聞いてくるAに

『やっぱ優しいってことには変わりはねぇな』

なんて思いながらまた惚れていく


目を閉じていると、優しい手つきで俺の頭にAの手が触れる


少し驚いて目を開いて、頭をあげた





｢あ……やっぱ嫌でしたか……？｣





少し寂しげな瞳をするAに

『ただ驚いただけだ』

とだけ言い、また同じように肩に頭をのせた



どこか懐かしいその感覚に俺はまた瞳を閉じた

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