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皐月の中旬頃に行われる祭"三社祭"
新門紅丸率いる第七特殊消防隊の管轄、浅草ではその準備にここ一週間ほど賑わっていた。
他地区の来客が多い事もあり宿屋や食事処からも活気が漏れだしている。
「若ァ！今年こそは神輿に乗って音頭取ってもらいますからね！」
「去年は紺炉だったが今年は紅ちゃんだよな！？」
「あら、紅丸ちゃんが音頭取るのかい？楽しみにしてるよ。」
｢「若ー！今年はちゃんと乗れよ！！！文句は受け付けねぇぞ！」｣
町へと繰り出せば祭の話題で持ち切りでそろそろ耳にタコができるくらいだ。
昨年と同じ様に神輿に乗らず拍子木を打ち神輿を誘導する筈なのだが周りから何故か"神輿の上で音頭を取る"事を期待されている。
何かおかしいと紅丸は眉間に皺を寄せ飛び付いてきたヒナタとヒカゲをつまみ上げる。
「お前らなぁ、大体神輿に乗るのは駄目って決まってるだろうが…ホラ吹いて何考えてんだ？」
引っ付いた二人を剥がし小脇に抱え上げて叱りついでに詰所へ帰ろうとすると声を揃えて双子は騒ぐ。
「今回の神輿は神様じゃなくて浅草の破壊王祀るって紺炉行ってたぜ！」
「だから若が乗らねぇで誰が乗るってんだ！」
二人は声揃えてしししっと笑うとまるで小動物が如く紅丸の腕から抜け出した。
「…紺炉のやろォ…！」
第七の大隊長であるという自覚をした途端これだ、と頭を抱えるとヒナタとヒカゲは「死にかけのババアのところに行ってくるぜ〜！」と駆け出して行った。
もうここまで噂が広まってしまったら止めますとは言えない、男に二言はないのだ。
紺炉にしてやられたと呆れるがやはり自分の居ない所で決められたとなるとむしゃくしゃもする。
「……乗るしかねぇのかよ」
昨夜紺炉が今年は第八の彼等も来ると連絡が来たと伝えに来た時。
せめてその時に気付いていれば、後悔先に立たずはよく言ったものだと紅丸は溜息をつき居酒屋へと足を伸ばしたのだった。
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初恋もふもふ - さはらさん» コメントありがとうございます！少し改行してみました。これ以上改行すると小説の雰囲気が崩れてしまうと思うので読みにくかったら申し訳ないです…( ´･ω･`) (2019年10月13日 23時) (
レス) id: 2eca31752b (このIDを非表示/違反報告)
さはら - 改行されているともう少し読みやすい気がします！これからも、頑張ってください！応援しています (2019年10月13日 17時) (レス) id: 39ab85e727 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：初恋もふもふ | 作成日時：2019年10月11日 23時
