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｢ふふ、奇遇だね。僕も涼介くんのこと好きだったよ。でも、恥ずかしくてみんなみたいに言えなかったの。｣
冗談めたく答えて嫌気がさして早く帰りたい気分。
なんだよ、僕のことが好きなら中学校の時なんであんなに冷たくしたんだよ。
いろいろ、思い出しちゃって目から涙が零れてそこからひくひく泣き始める。
泣いてるところを見られて泣き虫侑李って言われるのが嫌でさっさと帰りたいのに片づける手は動かなくて。
｢侑李泣いてんの？｣
｢ないてない、っ…｣
｢泣いてるじゃん。｣
｢涼介くんと、はなれるの、淋しいし、僕今でも好きなの…、｣
そこまで言うと昔みたいに涼介くんが僕を抱きしめてくれて背中をさすってくれた。
もう高校生なんだしそんなことされたら勘違いしちゃう。
勘違いしてる馬鹿な僕が嫌で涼介くんの胸を強くおして抱きしめられるのを拒むと涼介くんの力がより一層強くなった。
｢やだ、…っねぇ、｣
｢なぁ、まじで俺お前のこと好きなんだって。途中から公園に集まるのめんどくさくなったんだけど大好きな侑李に会えるならって頑張ってたんだよ。…それに今だって侑李じゃなきゃ勉強教えてなかったし、その、無防備で俺の部屋に入られると……手ぇだしそうになる。｣
｢僕もずっとっ…好きだもんっ、涼介くんのこと、みんなとは違う、好き、だったの…っ｣
｢…両想いじゃん、俺ら、｣
涼介くんの優しい声が僕に響く。
なんだ、両想いってこんなにすぐに知れちゃうんだ。
でももっと早く知りたかったな。
明後日にはもう涼介くん出発してここから居なくなるし。
そう考えただけでまた涙が流れた。
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作者名：濃いピンク | 作成日時：2018年6月18日 21時
