蛍とギンジ ページ5
私は蛍おばあちゃんの日記帳を閉じて、窓の方を見やった。
真っ暗な夜空には今日も綺麗な月が浮かんでいる。
貴「ギン…」
日記帳を読み、今まで忘れかけていたギンの面影、その頃の自分がみるみるうちに思い出されていく。
貴「なんだかあの頃の自分に戻っていくみたい…」
結婚して、子供も生まれて、今は十分しあわせだが、やはり、多感な少女だった頃のここでの生活、ギンとの思い出は私にとって欠かせない大切なもの。
貴「もう一度会いたいなぁ…」
・
・
翌日、
早朝に夫から電話があり、私は最寄りの駅に急いだ。
近所の友人に預けていた子供たちが勝手に二人だけでこちらまで電車で来ているらしいということだった。
貴「え！？二人だけで？東京からここまで新幹線ではやくても3時間はかかるのよ;」
夫「ああ; それがもう日が出る前には出て行ってたらしくて、今頃もう近くまで来てるんじゃないかな;」
貴「ええッ;？もう？」
夫「ああ…だから、そっちに着いたら頼んだ」
貴「もう…あの子たちったら…行動力があるのはいいのはいいけど; よすぎるのも問題ね;」
＊
＊
「蛍おねぇ〜ちゃん、もう僕疲れたよ〜歩きたくないよ〜」
「ほら行くよ！ギンジ！きっとあともうすぐだよ」
何もない田舎道に小学校低学年ぐらい兄弟が二人だけでとことこと歩いていた。
お姉ちゃんの方は、小学校4年生ぐらいの利発そうな女の子で、
弟の方はまだ小さくて小学校1、2年生ぐらいの栗毛の可愛い男の子だ。
ギンジ「もう僕だめ…歩けない…」
蛍「…しょうがないな〜じぁあそこの鳥居の前でちょっとだけ休憩ね」
二人は鳥居の下の石段で少し休むことにした。
ギンジ「ねぇ〜ほんとにこんなところにお母さんとお父さんいるの？」
蛍「いるの！だって、お母さんがおばちゃんに渡してた住所なんだもん！」
ギンジ「でも、違うかも…しれないないよ。もう東京のお家に帰ろうよ〜」
蛍「うるさい！ギンジ！わかってるの？私たち捨てられちゃうかもしれないんだよ！」
ギンジ「え？」
蛍「あっ。;」
蛍がしまったと思ったときにはもう遅かった。
ギンジ「僕たち捨てられちゃうの…お姉ちゃん…」フルフルッ
蛍「えっと; ギンジ…」
ギンジ「うぇぇぇぇ〜〜〜〜ん;おかあさ〜〜〜ん、やだよ〜〜〜」
蛍「泣かないでよ…ギンジが泣いたら…う"、私まで…うぇぇぇ〜〜〜〜ん」
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あい - いい感じで蛍火の杜へと夏目友人帳がコラボしてて面白かったです！！こういうギンと蛍の話もステキですね！！ (2017年9月17日 23時) (
レス) id: 5502c42b4a (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 小説読みました！！！ 面白かったです！更新頑張ってください！！ (2017年8月19日 22時) (レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
はっつぁん(プロフ) - 赤音さん» ありがとうございます！久しぶりに更新しましたo(^▽^)o (2015年10月5日 19時) (レス) id: 3944af5de6 (このIDを非表示/違反報告)
赤音 - 面白いです！更新頑張って下さい！ (2015年9月21日 22時) (レス) id: 7cc5b4ca46 (このIDを非表示/違反報告)
季駒ｷｸ。＠haru嫁(プロフ) - 面白いです！夏目が関係してくるんですね･･！すてきです！応援してます (2013年12月27日 15時) (レス) id: ee17cff801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はっつぁん | 作成日時：2013年11月2日 12時
