赤いポスト【d!】 (ページ10)

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gr視点

まずコイツは何なのか、何故俺は触れてオスマンは触れなかったのか、今に至るまでの短時間で大量の疑問が浮かび上がってくるが疑問を解決するにはまず良好な関係にならなければいけない、そして良好な関係になる為にはまずこのピリピリとした空気を直さなくてはいけない。
課題が多過ぎる、糖分、糖分、甘味が欲しい、俺のストレスと今から脳に蓄積される疲労を無に返してくれる程の量の甘味が欲しい。

gr「非常に面倒だが…ん゛ん……まずひとらん、コネシマお前らはそんな不愉快そうにするな、それからお前は剣をしまってくれ後から来た奴らがまた警戒する」

コネシマとひとらんは指摘されるも、直そうとはしてくれなかった。これでは何の為に指摘をしたのかが分からない。
だが男は渋々という形ではあったが剣を鞘にしまった。鞘に入れても持ち手から手を離さない辺りまだまだ警戒しているようで、自分を睨みながら男は口を開いた。

tn「そもそも、なんで見える事が前提なんや俺は霊やぞ。普通は俺の姿は見えへんのに」

そう言われると、そうだった。そう思っていたのが顔に出ていたか、男は大きくため息をついた。呆れた表情を浮かべる男は少なくとも、出会ったばかりの頃よりかは人間味があった。霊体だから人間味がなかったという訳ではなく、冷たい表情が少しでも剥がれた事によって感じたそういった人間味。

os.ht「ねぇ/なぁ」

2人の声が重なった。こんなに張り詰めた空気だからだろうか、些細な事に思わず吹き出しそうになってくは、と声を漏らす。

os「あー…グルッペン、そのな笑ってる場合ちゃうくて……ひとらん、もしかしてやけど」

ht「え？もしかしてマンちゃんも？」

os「多分…な」

何やら二人で共通する事でもあったようで、「そうだよね」と何やら二人の中で何かが確信に変わったようで。

os「ちょっと問題があるんやけど…」

os.ht「俺達、コイツの声聞こえんのやけど/聞こえないんだけど」

小さく漏れていた笑い声が止まった。