赤いポスト【d!】 (ページ6)

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gr視点

os｢グルッペン！？どうしたんや！｣

オスマンが俺を心配しているようだがそれどころではない。
冷たい雪の上で無様に伏せながらも残りカス程度の冷静さで頭を回す、この息苦しさ、めまい、手足の痺れ。過呼吸か、と咄嗟に理解する。

gr｢ﾋｭｳ…かっ……は…ふ……｣

ならばもう未知の苦しみに怯え、不安を煽る必要はない。心を落ち着かせ腹式呼吸を意識しする。オスマンも始めは取り乱していたが、徐々に落ち着いていく俺を見て落ち着いたようで不安を煽るようなことはせずに背中を擦ってくれている。

os｢グルッペン、大丈夫か？｣

呼吸が整ってきた辺りでオスマンは俺に声を掛ける、普段は見えない緑の瞳からは心配の色が見える。

gr｢嗚呼…少し苦しいが…問題は｣

??｢問題大有りや｣

問題はない、そう言おうとした時オスマンとは真逆の感情が煮詰まった声で俺の言葉を遮った。
思わず振り替えればそこには先程まで誰も居なかった所に男が一人立っている。今となっては法律に引っ掛かってブタ箱行きになるような水色に輝く鋭い長剣で体を支えながら、頭に響いてくるようなハキハキとした声で不満を掲げた。
まるでアニメにでも出てきそうな程にベタな軍服を身に纏っているが、コスプレのような雰囲気など常人らしからぬ威圧感でなぎ払われる。

??｢神様の御神体とほぼ同レベルな程大切なもんによう乗っかろうとしてくれたやないか｣

彼が口を開いた時、俺は理解した。
コイツは死んでいるという事に。