29 ページ29
「･････････不敬･････････か
私なら私のために忠義がある時点で可愛がっているわ
･･････きっと分からないのよ
弟子にどう接しればいいのか
話を聞いている限り
その人は
きっと孤独だったことでしょう？」
「･･････クククッ
お前は本当に不思議だな
奈落に落ちても
どんな絶望も
お前の前では希望に変わるのだろうな
俺も、
お前のようなものになりたかったよ
･････････あの方を守れる位の
強い者に･････････」
「･････････私なんてまだまだだよ
･････････この身体には幾千を優に超える病原菌がある
今まさに腕が腐り落ちてもおかしくはない
･････････神は私が嫌いなんだ
･････････私にそんな深い業を与え、
妹には結核を与えた神が憎い
存外惡と言う名前は私に似合ってるように思うよ
だって私は惡よりも世界を憎んでいるからね」
そう言うと朧は私を抱きしめた
「･････････こんな俺にお前を抱きしめる権利は無いだろう･･････
だが、
お前が消えそうに笑う姿は見たくない
お前は決して複雑になるな」
それってどういうこと？って聞こうとしたけれど
朧は私のことを切なげに見ていた
その瞳がとても･････････消えそうな瞳だった
「ん･････････」
目が覚めた
懐かしい
あの時の記憶･････････
私はあの後、どうしたんだっけ？
私･････････
「姉上ーーーー！！！！」
総悟の声で私は現実に戻った
「総悟
もうちょっと･･････いいえ
なんでもないわ
どうしたの？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：神無 | 作成日時：2018年7月18日 10時
