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異三郎はたしかに大切だ
でも骸も大切だ
・・・・・・・・・私は骸を殺すことなんて出来ないよ・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・ヨツバ
代われ・・・・・・」
「・・・・・・・・・異三郎・・・・・・」
異三郎に変わった
骸は異三郎に刀を突き付けられると泣いた
・・・・・・・・・いや、
私に刃を突き付けられている時も泣いていた
・・・・・・・・・無表情で骸のような
骸が・・・・・・人間味があった
・・・・・・・・・今の骸が異三郎の奥さんたちを殺すだろうか・・・?
少し疑問に思ってしまった
異三郎に後の骸の処遇を任せ
籠の中を見る
「・・・・・・・・・っ、・・・・・・・・・」
涙が溢れた
もう少し早くついていれば・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・すまない・・・・・・・・・
異三郎の奥さん・・・・・・・・・
・・・・・・・・・信女・・・・・・・・・
ごめん・・・・・・私がもう少し・・・・・・・・・ん・・・?」
籠から不自然な血痕があった
それも逃げたような・・・・・・
なぜ?
骸は傷付いていなかった
・・・・・・・・・もしかして!!!!!!
異三郎達の所を見ると
異三郎は骸に背を向けていた
・・・・・・・・・骸を斬らなかった
・・・・・・・・・異三郎は分かっていたのね・・・・・・
「・・・・・・・・・惡・・・・・・・・・」
骸が私の名を呼んだ
私は骸を抱きしめた
「骸・・・・・・・・・ごめん・・・・・・
勝手に決めつけちゃった・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・ううん・・・・・・・・・
惡になら・・・・・・斬られても良かった・・・・・・
惡は・・・・・・・・・私たちの姉のような人だから・・・・・・・・・」
いつの日か
言っていた
「・・・・・・本当は違うんだよね・・・
骸」
「うん・・・・・・
でも・・・・・・・・・守れなかった・・・・・・
彼には黙っていて
・・・・・・憎い仇のままでいいから」
「・・・・・・・・・骸
もし、異三郎を殺すのを少しでも躊躇うのなら
私が異三郎を終わらせてあげる
・・・私も同じ異三郎を守れなかった
同じ奈落だから」
そう言うと骸はすこしだけ笑った
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作者名:神無 | 作成日時:2018年7月18日 10時