第22話 ページ25
「首領からの呼び出しか……、何だろ?」
呟きながら首領の部屋を目指し、廊下を歩く。
「……」
……何と言うか、視線が痛い。
ポートマフィア拠点だけあって廊下を歩く人間はほとんどが屈強な黒服の構成員達。
すれ違う度に彼等がオレの方を見る。
好奇に満ちた眼、畏怖を宿した眼。
様々な視線が先程からオレに突き刺さっている。
……いや、本当に刺さったりなんかしたらオレ、多分即死だけど。
中にはオレが通る道を開ける様にして端に避けて行く奴まで居る始末だ。
……あれだけの噂も流れている訳だし、多少はしょうがない気もするが、ここまで行くと悪目立ちし過ぎて非常に居心地が悪い。
オレがポートマフィアに入ってから六ヶ月、仕事を始めてからで言えば三ヶ月が経過し、噂と共に“宵闇”の名は拡散を始めていた。
突如ポートマフィアに現れた、殺戮の使徒。
黒いパーカーに身を包み、フードを目深に被った冷血の少年、“宵闇”。
初めての任務を終えた頃からそんな噂が流れているらしい事は紅葉姐さんから聞いていたが、完全に予想の上を行っていた。
出来る事ならあまり目立ちたくはなかった。
…………今更どうこうする気力も湧かないが。
黒服達の目線が注がれる中、オレは目的地、首領の執務室へと向かう足を速めた。
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fiest(フィエスト)(プロフ) - 怪盗MOONさん» コメントありがとうございます。不定期更新になっていますが頑張ります! (2019年12月29日 8時) (レス) id: 1f83ad1ac9 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - 怖い!姐さんが怖い!けど面白い!頑張ってください! (2019年12月28日 19時) (レス) id: a4bcfb41fb (このIDを非表示/違反報告)
fiest(フィエスト)(プロフ) - はらさん» ありがとうございます。外しておきました! (2018年4月23日 10時) (レス) id: c32790ae98 (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外して下さいねー (2018年4月22日 22時) (レス) id: 3032af9fae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fiest(フィエスト) x他1人 | 作成日時:2018年4月22日 21時