第18話 ページ21
「……」
何だこの状況……？
先程、紅葉姐さんから
「首領が呼んでいる」
と聞いて、約三ヶ月振りに首領の執務室へやって来た。
姐さんからの伝言通り、一人で。
扉の前には黒服の見張りが居て、
「“宵闇”」
と言うと、見張りの男は無言で奥を示した。
オレは
「失礼します」
と一言だけ言って扉を開けた。
「お願いだよ、エリスちゃん。このドレスを着てみてくれないかい？」
「リンタロウが必死だから、嫌」
……開けたは良いが、見てはいけないものを見てしまった気がする。
今、オレの眼前では、恐らく10歳かそこら位と思われる金髪の可愛らしい女の子が、ドレスを携えた首領、いや、変態に追い掛けられている。
「…………何やってるんですか。変……首領」
ずっと黙っている訳にもいかなかったので、どうにか「変態」と呼びそうになるのを堪えつつ、声を掛けた。
すると、首領と金髪の女の子、二人が同時にこちらを向く。
「……」
「……」
「……」
沈黙。
気まずいことこの上無い。
「……やあ、真理ちゃん」
沈黙を破ったのは首領。
「そろそろ来る頃だと思っていたよ」
そう言いながら、首領はどこからか女の子に着せようとしていた物とは別の、……丁度オレが着られる位のサイズのドレスを取り出した。
…………おい、それをどうする気だ。
「さあ！是非これを──……」
「着ませんからね？」
首領が言い終わる前に即答する。
……そんなフリフリの服、着てたまるか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 75人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
fiest(フィエスト)(プロフ) - 怪盗MOONさん» コメントありがとうございます。不定期更新になっていますが頑張ります！ (2019年12月29日 8時) (
レス) id: 1f83ad1ac9 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - 怖い！姐さんが怖い！けど面白い！頑張ってください！ (2019年12月28日 19時) (レス) id: a4bcfb41fb (このIDを非表示/違反報告)
fiest(フィエスト)(プロフ) - はらさん» ありがとうございます。外しておきました！ (2018年4月23日 10時) (レス) id: c32790ae98 (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外して下さいねー (2018年4月22日 22時) (レス) id: 3032af9fae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fiest(フィエスト) x他1人 | 作成日時：2018年4月22日 21時
